夏と言えば麦茶!
冷えた麦茶をゴクゴクゴクゴク…。暑い日には欠かせない飲み物ですよね!
カフェイン、保存料、添加物等もないことから、妊婦さんにも優しい飲み物として定評があります。
しかし…。
麦茶って腐りやすい飲み物だって知っていますか?
これから夏を迎えるにあたり、麦茶の最適な作り方、教えちゃいます。
麦茶は特に腐りやすい
麦茶はお茶の中でも特に腐りやすく、管理に気を遣う飲み物です。
麦茶で食中毒を起こしてしまうこともあるため、気を付けないといけません。
そもそもなぜ腐りやすいのかというと、
・麦茶は茶葉を使用しておらず、“麦”が原料
・抗菌作用のある“カテキン”が含有されていない
というのが大きな理由。
もうちょっと詳しく説明すると…
緑茶、ウーロン茶、紅茶、ほうじ茶など、お茶には抗菌作用のある“カテキン”と呼ばれる成分があるのですが、麦茶はお茶という名前は付いていますが原料は“麦”のためカテキンを含んでいません。
家庭で麦茶を手軽に作れるようにティーパックの麦茶がよく売られていますが、それらは麦を焙煎して作られたもので、水分に浸すと糖分やたんぱく質と共にでんぷん質が溶け出すのが特徴です。
焙煎された麦を使用することで香ばしさや爽やかさが加わり美味しく飲めるのですが、一方で溶け出したでんぷん質は菌にとってはとっても美味しい餌。
抗菌作用がなく美味しい餌がたくさんあるということで、麦茶は腐りやすい飲み物であると言えるんですね。
麦茶、どう作る?
まず、我が家の作り方から。
我が家では、浄水した水にティーパックを入れて沸騰させたのちに放置して熱を取り、ティーパックを取り除いてからプラ容器へ…という方法で365日やってきました。
なぜこの方法をとってきたかというと、
・浄水した水を使うのはカルキ等が気になるから
・沸騰させるのは万が一水に菌がいた時に死滅させるため
・ティーパックを取り除くのは注ぐときに邪魔だから
・子どもが万が一落とした時を考えるとプラ容器
・沸騰させた後、放置しとけば勝手に冷める
という完全なる自己流。
でもこれ、かなり間違ったやり方のようです。
作る際のポイント
麦茶を作る際のポイントは、
・沸騰させない(若しくはすぐに熱をとる)
・ティーパックは取り除く
・ガラス容器に入れる
この4点です。
この方法で作るとそうでない場合より多少ですが日持ちします。
ではそれぞれ解説を。
水道水を使う
水道水には残留塩素が含まれるため、殺菌効果があります。
浄水された水やミネラルウォーターは塩素が取り除かれているため腐りやすいです。
沸騰させない
いくら水道水を使っていたとしても、沸騰させることにより塩素は消失してしまいます。
菌は30~50℃の時に活発に繁殖していくため、一旦沸騰させて塩素が取り除かれた状態のものを放置して冷ますことは菌に都合のいい環境を与えることに繋がり、沸騰殺菌が逆効果となってしまうのです。
水の温度を上げずにすぐに冷蔵庫に入れるか、沸騰させたものであれば水を張ったボウルに入れるなどして急速に冷まし、即冷蔵庫に入れるのが望ましいです。
ティーパックは取り除く
ティーパックを入れっぱなしにしておくと腐るスピードが早くなるため好みの濃さになった時点ですぐに取り除きます。
前述したように、菌はでんぷん質を好みます。
パックを入れっぱなしにすることででんぷん質がたくさん出て腐りやすさが増すと考えられます。
ガラス容器に入れる
小さなお子さんがいらっしゃる家庭ではガラス容器はハードル高め。
しかしプラ容器は洗うたびに少しずつ表面が傷つき、その傷の中で菌が繁殖しやすくなるため麦茶を入れるのは不向き。
スポンジで洗っても傷のつきにくいガラス製品を選んだほうがいいようです。
麦茶の日持ちは?
麦茶が腐りやすいというのはご理解いただけたかと思うのですが、では実際には何日くらいもつのでしょうか。
参考に、こちらの図を見ていただきましょう。
参照:コープ九州
この図では、麦茶をどう作りどう冷ましたかで菌の発生するタイミングが違うことがわかります。
一番短いのは沸騰させた麦茶を放置して冷ました場合。
次はミネラルウォーターに麦茶パックを入れたままの場合。
一番長持ちするのが沸騰後急速に冷ましたものという結果でした。
どの方法でも数日間は安全に飲めるという結果にはなっていますが、麦茶は基本的には作ってから2~3日で飲み切るようにしましょう。
やってしまいがちなのですが、麦茶がなくなりかけているときに古い麦茶に新しい麦茶を継ぎ足しするのは危険ですよ!
必ずすべて飲み終わり、一旦容器を洗浄してから新たな麦茶を入れるようにしてください。
傷んだ麦茶に気付かずに飲んだとしても大人なら問題なく済むこともありますが、消化器系が未発達な子どもはそれだけで体調を崩してしまいます。
麦茶から食中毒になった事例も多くありますので、気を付けてください。
腐ったらどうなる??
さて、実際に麦茶が腐ったらどうなるのでしょうか。
麦茶が腐ると、
・とろみが出る
・濁る
といういかにも怪しい状態になります。
でも、腐敗が始まった直後の麦茶では気付かないこともしばしば。
飲むときに麦茶独特のいい香りがしないような時には腐敗が始まっていると考えられるので、迷わず処分してください。
小さなお子さんに飲ませる際にはパックで作ったものではなく、粉末を溶かして作る麦茶がオススメです。
必要な量を必要な濃さでサッと作れるため、非常に便利だと高評価です。
おわりに
我が家では夏だろうが冬だろうが冷蔵庫には常に麦茶が常駐しています。
作ったら翌日には飲み切ってしまうため、作り方がめちゃくちゃでも健康被害がなかったのだと思われます。
これから気温がぐんぐん上がってきますので、麦茶の管理をしっかりしないといけないですね。
余談ですが、冷蔵庫に勝手に氷を作ってくれる機能がついている場合、氷を作るためのタンクに入れる水は水道水にしたほうがいいです。
浄水やミネラルウォーターを入れると氷ができる前に菌が繁殖することがあるようなので殺菌成分が含まれている水道水が適しているんだとか。
こちらを参考に!→意外とやりがち!?自動製氷機に【浄水】はNG!!氷を作るなら水道水で。
今日から6月。
食中毒に気を付けて、元気に夏を過ごしましょう!
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