転勤族の我が家が今の土地に住み着いたのは1年半前。
関東に行ったり関西に行ったりしながら今回は中国地方に来ました。
そこで驚きだったのが、市内の公立小学校の99%が制服だったこと。私立小学校の制服ならもちろん納得できますが、なぜ公立に??
転勤族にはものすごく痛手です………。
何で公立小学校なのに制服があるんだろうか。。。
取り寄せた資料に書かれていた驚きの内容とは…
転勤が決まり、新居も決め、新居の学区内にある小学校に転入に関する資料を送付してもらうよう問い合わせをしました。
数日後に手元に届いたので開封し、中の資料を一通り確認。それらに混ざって校則が書かれた用紙が入っていたので何気なく目を通してみると…。
登下校時は制服を着用すること。
髪の毛のゴムの色は黒。
靴下は白または紺。
靴は白。
下着も白。
筆箱はキャラクターのついていないシンプルなもの。
鉛筆キャップや鉛筆削り(筆箱に入れられるサイズ)は持ってきてはいけない。
寒い日にタイツを履きたい人は事前に担任の許可を得なければならない。
…(以下、まだまだまだまだ続く)…。
せーふく!??くろ、しろ、こん!!??
なッ、なッ、なんじゃこりゃぁ~…(絶句)
おせっかいなほどに細かい規則…。
私自身も幼い頃に父親の転勤で各地を転々としたけれど制服のある小学校なんて今回が初めての経験。さらにこんなに細かいことまで…。
さらに読み進めると目を疑う文言が…。
名札は家を出る前につけ、家に帰ってから取る。
傘は開いたところに目立つように名前を書く。
ななななななななな……なんで?????(汗…)
個人情報をできるだけ晒さないようにと言われている現代においてこの規則は一体…。全くもって理解できず…。
名札は学校保管が当たり前だと思ってたけど違うの?登校してきた時に付けて帰宅する前に取ってから帰る、が基本じゃないの?
通園・通学バッグや手提げなどの持ち物から名前を知られて事件になるケースもあるから個人の名前が特定できるようなキーホルダーはつけないこと、名前の書いてある面は外部の目に触れないよう内側にして持つこと、など、関西で過ごしていた時はそのようなことを幼稚園の頃から指導を受けてきていたので、今さら全く逆のことを言われて理解も納得もできません。
名札をつけての登下校や、誰にでもわかるように傘にでかでかと名前を書けとおっしゃるのには一体どんな理由が…???
あまりの衝撃に脳みそフル回転させてみるが答えが見つからず。。。
地元(関東)で小学校の先生をしている友達に話してみたところ「今時そんな学校あるの!?」と驚かれる始末。
帰宅した夫にこれらを話すと「違う小学校にしよう」と、まぁバッサリ。できれば私だってそうしたいけど、調べたら市内のどこも制服やら規則やらはこんな感じらしいのよ。
郷に入っては郷に従え。
何事も経験だね。この世界に飛び込んでみますか~~!!
何のための制服なのか
子供は毎日洋服を汚して帰ってくるものなのに、それが毎日着ていく制服だとしたら…。
頻繁に洗うと型崩れもするし傷みも早くなるし乾きも悪いし…制服もブラウスも値段がそこそこするからたくさん買えないし、靴や靴下も白なんて汚れが目立ちすぎる。習字や絵の具を使った日のブラウスの汚れようったら…(怒)。
ものすご~~~~~く不便!!と私は感じています。
子供達からするとどうなんでしょうか。
私自身が小学生の時は長い休み時間は外でボール遊びをする子が多かった気がしますが、この市内の子たちは制服でグラウンドで遊ぶのでしょうか…。動きづらそうですが…。
絵の具や墨、泥などをつけないようにと親に注意されている子も多いだろうな。
個性が重視され始めているこのご時世に、なんでみんなが同じ格好を幼いころからしなければならないのでしょうねぇ…。
小学校(公立)も中学校(公立)も私服OKだった私からすると、どうも窮屈に思えて仕方がないのです…。
でも、ずっとこの辺りに住んでいる方達からは「制服って楽でいいでしょ~♡」ってことをよく言われ、毎回答えに窮してしまう。
結局慣れの問題なのかなー。
色々考えた結果、私が思いつく限りの公立小の制服の理由ですが、
・みんな同じなので比べるものがない(持ち物の差がわかりづらい)
・ばらつきがないので集合した時に見栄えがいい(きちんとしているように見える)
・地元のお店を潰さないため(制服があることで生地が売れ、縫製業者も仕事があり、販売店も利益が出る)
・同じものを着用することで仲間意識がより強くなる
こんなところでしょうか。実際はどうなんだろ。
田舎だから制服があるのかと思いきや、都内や大阪府内でも制服のある公立小学校があるようですね。大阪は昔繊維の街だったから制服がまだ根付いているとの説もあるようです。
詳しくはこちら→公立小学校の制服着用率(2012年)のグラフ
みんな一緒、が本当にいいのだろうか
ちょっと話は逸れますが、10年近く前に運動会で勝敗をつけない、というブーム?がありました。(今もあるのかな…)
徒競走も1番もビリの子も順位は一緒。ゴール手前で一旦止められ全員でゴールテープを切る学校もあったそう。リレーも玉入れも綱引きもぜーーーんぶ勝敗なし。
その頃たまたまそういう方式の学校にお子さんを通わせている親御さんと話す機会があったのですが『運動会で勝敗をつけないことに何の意味があるのかわからなかった』とおっしゃっていました。
みんなおんなじ。みんな仲良し。みんな頑張ったんだから勝ちも負けもないんだよ。という精神なのか、はたまた運動が苦手な子への配慮なのか。負けたチームの子がかわいそうだという感情からなのか。なんでかわかりませんがこのような事態になったようです。
でも、みんなが仲良く横並びでいられるのって果たしていつまでだろう??
大人になるにつれて他人との勝負の機会が増えてくるのは、経験してきた大人がよくわかっているはず。
高校受験で受かる子も落ちる子もいる。大学受験も。就職活動だって。就職後だって成績の良し悪し見られるし。恋愛に関しても相手をめぐって他の人と勝負しなければならないときがあるかもしれない。
大人が子供の勝負の機会を奪ってどうするの?その先に何があるの??
小さいうちから勝つ経験も負ける経験も積ませて、勝つ喜びも負ける悔しさも知った上で「じゃあ次はこうしてみよう」って工夫や努力に繋がるんじゃないのかな。
最初から答えの見えている勝負に、一体何の収穫があるんだろう……。
こんな風潮で育った子供達が、いざ社会に出たときにやっていけるのだろうか。社会に出たら横並びなんてない。自分との闘い、ライバルとの闘い、会社との闘い…色んな闘いが待っているのに。
きれいごとばかり教えるのではなく、現実を見据えた教育の方が子供のためだ、と思うのは時代遅れなのでしょうか。
結局制服は…
だいぶ話がそれた上にちょっとアツくなってしまいました(苦笑)。
話を戻しましょうね。
新居に移ってからすぐに小学校に行く機会があったので先生に名札と傘について聞いてみたところ…
地域の方々に名前を覚えてもらいやすくするためです
との回答がありました。
この地域では登下校時に毎日ボランティアの方々が交差点に立って児童の見守りをしてくれているので、その方たちと顔見知りになることが安全に繋がると考えているようです。
それから登下校中に体調不良になったりしたときなど、周りの大人がどこの学校の誰が具合が悪くなったのかすぐにわかるから、だそう。
どこの生徒か一目でわかるからというのが導入している理由なのかな。
うーん…。
まあ思うところは色々ありますが、それが規則なら従いましょうかね。
おわりに
このように若干の不審から始まったここでの生活ですが、私が知っているどこの土地よりも地域で子育てをしている感じが伝わるので、来る前より格段に不安は減りました。
と言ってもまだ制服や白い靴には抵抗はありますが、子供がそのことに文句も言わないし、なにより楽しく通学しているのでよしとしますか。
あとどのくらいこの制服に袖を通すのかはわかりませんが、この生活を経験できたことは貴重なことなのかもしれません。
後にここを振り返った時に、良かった、と思えるのかな。
制服が当たり前で育ってきた方には失礼な表現があったかもしれませんが悪しからず…。
ずっとモヤモヤしていたことだったのでここで吐き出すことができて少しスッキリしました。
賛否両論ある公立小学校の制服。
子供にとってはどちらの方がいいのでしょうね。
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