梅雨の季節がやってきました。
この時期の悩みに『布団のダニ』を挙げる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
一組の布団に数十万匹も潜んでいるとも言われている【ダニ】。
梅雨はダニの季節とも言えるほどダニにとっては絶好の季節。
今回は、布団ダニを薬を使わずにほぼ確実に死滅させる方法をお伝えしようと思います。
ダニが繁殖する条件とは
ある朝目覚めた娘の顔が、ダニの噛み痕だらけでビックリしたことがありました。
赤く腫れ、痒みもあり、結局完全に消えるまで10日近くかかったように思います。
季節は5月の終わりごろ。
ちょうどダニが繁殖を始める時期でした。
ダニが好む条件とは
ダニは温かく湿った場所が大好きで人の汗や皮脂などを餌とするため、布団はダニにとって最高の棲家と言えます。
- 温度20~30℃
- 湿度60~80%
の条件に合致するとダニはどんどんと増えていきます。
ダニの寿命は2~3カ月ですが、その生涯で100個の卵を産むとされており、気付いた時にはダニまみれということも珍しくはありません。
中でもダニが増える季節は5~7月と言われていて、その時期は特に注意が必要です。
布団ダニは主に2種類
布団に生息するダニは「ヒョウヒダニ(チリダニ)」「ツメダニ」の2種類に分けられます。
ヒョウヒダニは主に人の皮脂などを好んで食べ、人間を刺すことはありません。
一方でツメダニはヒョウヒダニを餌としており、布団に群がるヒョウヒダニを食べに布団へとやってくるのですが、厄介なのが人を刺すことがあること。
布団全体のダニの9割はヒョウヒダニで、残りがツメダニと考えられており、この1割のダニ達に私達は刺され、不快な思いをしているのです。
ダニによる被害は?
ツメダニに刺されると患部が赤く腫れあがり痒さを伴うのが一般的ですが、ダニの死骸やフンを吸うことでアレルギー反応が起こることもわかっています。
アレルギー反応が起こると、鼻・目・皮膚・気管支などに不快症状があらわれ、ひどい場合には呼吸困難に陥ることも。
小児喘息の8割はダニアレルゲンが原因とも言われているほど、ダニが原因となるアレルギーは蔓延しています。
アレルギーは一旦発症してしまうと治りにくく、再発を繰り返す厄介な病気。
一日に何時間も使用する布団ですから、こまめにお手入れをしておく必要があります。
ダニを死滅させるには
ダニは【熱】に弱い生き物です。
ダニを死滅させるには、50℃台の環境では20~30分、60℃以上では一瞬で死滅させることができるのですが、ダニの卵はちょっと厄介。
卵は50度では死なず、60度以上でも死ぬまでに数分〜2時間はかかると言われています。
生きているダニを掃除機で吸おうと思っても布団にしがみついてなかなか離れないため、掃除機で除去することは困難。
洗濯機で布団を洗うのも同様に、ダニは水中でも1週間は生き延びる上、洗濯槽の中でも布団にしがみついて離れないので除去はなかなか難しい。
※シーツについたダニは結構とれます。
しかし死骸やフン、卵などは吸ったり洗ったりすることで簡単に除去できるので、アレルゲン物質を減少させることが可能です。
生きているダニ、死骸、フン、卵を一気に除去しようと思うなら、まず生きているダニを死滅させてから処置を行うのが良さそうです。
どう死滅させる?
ダニを死滅させる方法として布団の天日干しはよく言われますが、日光の当たらない裏側にダニは逃げてしまうため完全ではありません。
ではどのような方法があるのでしょうか。
ホットカーペット
「ダニ退治機能」が搭載されているホットカーペットを利用している方は、カーペットの上に布団を置き、布団の上にシーツをかぶせて布団の熱が逃げないようにすることでダニ退治ができます。
ダニ退治モードに設定したら裏表を各2時間ずつ温めて死滅させましょう。
布団乾燥機
自宅用でもコインランドリーでもどちらでも構いませんが、布団乾燥機で死滅させるのも手っ取り早いです。
最近の布団乾燥機はダニ退治モードが搭載されているものも多いため、自宅で手軽に処置可能。
コインランドリーの乾燥機は大型で温度も高めのものが多いようなのでこちらも有効です。
布団の打ち直し
【打ち直し】はあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、布団を新品のようにふわふわに仕上げてくれる、布団再生の手段です。
固まったり偏ってしまっている布団の中身(綿)をほぐし、熱を使って洗浄することでゴミや埃、ダニやダニの卵まで一気にさっぱりさせられます。
布団の大きさや素材により費用は変わりますが、掛け布団+敷布団で3万円が相場のようです。
他に、スチームアイロンで死滅させるという手もありますが、布団一枚裏表をやるのは効率が悪く、ダニも裏面に逃げていく上時間もかなり要すので現実的ではないかもしれません。
手っ取り早いのは車!
車を持っている方にこの時期の退治法としてお勧めしたいのは、布団を車に放置して死滅させる方法です。
毎年気温が上がってくると車内に置き去りにされた子どもの悲しい事故を耳にする機会が増えますが、人体がおかしくなるほどに車内はとんでもなく高温になります。
JAFの実験によると、外気温23℃の日に車内温度を計測したところ、
・ダッシュボード付近 …… 70.8 ℃(時間:11時50分頃)
・車内温度(運転席の顔付近) …… 48.7℃(時間:14時10分頃)
・フロントガラス付近 …… 57.7℃(時間:11時50分頃)
に達し、車内に置いていた炭酸飲料が破裂したり変形したりと、暑さにより変化が起きたということです。
夏(外気温35℃)に行った実験では、車内温度50℃超、ダッシュボード付近は70℃以上に達するとの結果も。
この暑さを逆手に取って、ダニ退治に利用しちゃおうというわけです。
布団を車に移動させるのは重労働かもしれませんが、放り込んだらあとは待つだけ。
天候や気温にも左右されますが、外気温が25℃くらいある晴れた日なら問題なくダニ退治はできるでしょう。
どのような方法でも退治後は洗濯機にかけたり掃除機で吸うなどで、死骸を除いてからご使用ください。
ダニのいない布団で快適に眠りたいですね☆
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