「また抗生物質…!?」子どもにまで多用しているのは日本だけという恐怖。

健康

子どもって、体力や抵抗力がまだ十分でないためによく体調崩しますよね。

鼻水やら咳やら中耳炎やら、しばらく通院が必要な病気も度々…。

しばらく様子見よう…と思っても、身体が小さい分悪化したら怖いな…と病院に行って薬もらって…の繰り返しという方も多いのではないでしょうか。

でも、疑問に思ったことはありませんか??

こんなに薬ばかり飲ませて大丈夫なのか…って。

今回は、子どもと抗生物質について考えてみようと思います。

抗生物質って何?

まずは、抗生物質ってそもそも何?っていうお話から。

抗生物質は、細菌性の感染症に有効とされる薬です。

感染症でも、ウイルス性の感染症には抗生物質は効果はありません。

抗生剤を使用する病気の一例
細菌性髄膜炎、急性気管支炎、急性膀胱炎、溶連菌感染症、百日咳、肺炎、とびひ、梅毒 など ※インフルエンザやノロウイルスには効き目なし

上記以外にももちろん抗生剤を使用する場面は多くあります。

場合によっては風邪症状でも使う時があるのですが、使用するタイミングが重要です。
風邪のひき始め、鼻水も透明で咳がちょっと出るくらい…の時は、抗生物質って実は効果がないんです。
なぜなら風邪はウイルスが原因になっていることがほとんどだから。
しかし時間が経ち、鼻水が粘り気のある緑色になってきたり、そのせいで痰が絡むようになってきたとしたら抗生物質の出番。
ウイルスにより弱った粘膜から身体に常在している細菌が入り込んでイタズラをしてそのような症状が起きているので、細菌に効果のある抗生物質を使えば効果抜群というわけです。
同じ病気でも使うタイミングが違うこともあるので注意が必要です。
泣いている赤ちゃんと電話をするお母さんのイラスト

こんなに違う!抗生物質事情

有難いことに日本は健康保険制度が充実しているため、比較的安い金額で病院で診察してもらうことが可能です。

子ども医療費はさらに安く、市町村によっては子どもが中学校卒業まで医療費が無料というところも。

気軽に診てもらえるのはいいとして、気がかりなのが処方される薬。

注意深く薬を見てみると、ちょっとの症状でも抗生物質を処方される例が多数。

実は日本は世界で最も抗生物質を多用している国・気軽に処方する国、なんです。

海外では?

日本の傾向をお話ししましたが、では世界ではどうなのでしょうか。

驚くことに、海外の多くの国では抗生物質を病院で処方するなんて滅多にないことらしいのです。

逆に、抗生物質を気軽に処方している日本の方が異常に見えているとか。

海外では保険制度が充実していない国も多くあるため、病院にかかるのはよっぽどの時。

そのよっぽどの時(命に関わる病気の時のみ)に抗生物質がようやく処方されるそうです。
そんな生活をしているので、ちょっとした体調不良では病院に行かずに自力で治したり、必然的に市販薬を使用することが増えるため一般市民でも薬の成分に詳しいのが当たり前。

風邪くらいでは市販薬さえ飲まないのが彼らの日常です。

日本人は医師から処方された薬を何の疑いもなく使用しますが、海外の人からすればそれも信じられないこと。

自分の身体に入れる薬は、本当に必要な成分かどうか吟味してから服薬するのが海外では常識です。

世界中の子ども達の中で唯一日本の子どもにだけ処方されているという抗生剤も存在しているそうで、いかに薬を多用しているか恐ろしさすら感じます。

抗生物質は危険性も

ではなぜ海外では抗生物質を出さないかというと、肝心な時に効かなくなる恐れがあるから。

肝心な時というのは、つまり『命に関わる病を発症したとき』です。

それではなぜ日本では簡単に処方されるでしょうか。

・体調不良には抗生剤が一番効く!と信じている患者が多い

・細菌性かウイルス性か判断がつかない場合、念のために処方する医師が多い

というのが主な理由と考えられます。

抗生物質の処方の必要性のグラフ          参照:抗生物質の副作用を知っていますか? | 大阪の整体 遠方から大勢来院する創輝鍼灸整骨院 (souki-bam.com)

抗生物質についてアンケートを取ったところ、必要なくても処方すると答えた医師が半数以上。。。

簡単に処方されるからこそ、使用する必要があるのかどうかは患者本人がきちんと確認しなければなりません。

抗生物質には、恐ろしい副作用もあるのですから…。

抗生物質の副作用とは

抗生物質による副作用にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

下痢…腸内細菌のバランスが崩れ不調を起こす
発疹…赤いプツプツが身体の一部、もしくは全身にあらわれる
免疫力の低下…他の病気を引き起こす
耐性菌の増加…将来抗生剤が効かなくなる可能性

抗生物質には、身体に常在している役に立つ菌まで殺してしまうデメリットもあり、そのせいで体内バランスが崩れ、体調が悪くなるといったことがよくあります。

【余談】娘に出た抗生物質の副作用

当時7歳(小1)だった次女がある日突然股間を痒がるように。

初めは尿がきれいに拭けていなくてただれたのかな?と思っていたのですが、そこではなく膣の痒みとのこと。あまりの痒さに眠れないほどになり、見てみると緑色っぽいおりものが…。

慌てて産婦人科に行くと「カンジダ膣炎です」と…。

7歳でなる!?と驚いたのですが、先生のお話では、抗生物質を服用後に免疫力が低下して身体の常在菌が悪さをしだすことは珍しいことではないとのことでした。

カンジダ菌も常在菌ですが、数日前まで抗生物質を服用していたことによる免疫力の低下が原因でこのような事態になったようです。

抗生物質使用後の体調の変化にも注意して下さい。

参考にどうぞ→身体に常在するカンジダ菌が子供を襲う!疲れ、抗生物質投与後には要注意!!

一番の不安は抗生物質多用による耐性菌ができること

抗生物質で一番懸念されることと言えば、本来抗生物質でやっつけられるはずの菌に耐性ができ、薬が効かなくなることでしょう。

すでに薬剤耐性菌は世界中で問題視されており、近い将来その数は増大すると言われています。

耐性菌を防ぐ方法としては、

処方された抗生物質は必ず最後まで飲み切ること。途中で服用をやめることにより生き延びてしまった菌に耐性ができる可能性が高くなります。菌を確実になくすためにも、処方された量はきちんと飲むようにしましょう。

抗生物質を飲む機会を極力減らすこと。人間の身体には、もともと免疫力が備わっているため、その免疫力を高める意味でも不要な薬は飲まないに越したことはありません。軽い症状で抗生物質を何度も使用していると身体が抗生物質に慣れ、必要な時に思うような効果が出ないことがあります。抗生物質は必要な時に必要な量を使用するよう意識しましょう。

上記2点に特に注意して、耐性菌を増やさない努力をしましょう。

疑問はストレートにぶつけよう

子どもが小さい頃、少しの症状でも病院に行って薬を処方してもらって…が当たり前でしたが、ある日ふと「こんなにしょっちゅう薬をもらって大丈夫なのだろうか」と不安になったことがあります。

調べていくとやはり「多用は危険」という答えにたどり着いたので、それ以降処方される薬について医師や薬剤師さんに疑問をぶつけるようになりました。

「これは抗生物質ですか?」「なぜこの症状で抗生物質が必要なんですか?」と、向こうからするとかなり面倒な親だったと思いますが、納得のいかないものを子供に飲ませるわけにはいかないと思って遠慮なく聞きました。

幸い、めんどくさがらずに丁寧に説明してくださる医師ばかりだったので納得がいった上で処方してもらっていました。

症状が大したことなく「薬出すかどうする?」と聞いてくださったときには、それが抗生物質じゃなくても断るようにしていましたね。

我が子の身体を守ってあげられるのは親だけです。

余分なものは身体に入れちゃいけません。薬には副作用がつきものなんですから。

親が賢くならないと。医師のいうことだから、と信じ切っているようでは薬漬けになってしまいますよ!

必要な時に必要な量を必要な薬で、を徹底していきましょう。

家族に説明をするお医者さんのイラスト0

おわりに

今回は抗生物質について説明してきましたがいかがだったでしょうか。

最近では我が家が小児科に行く目的は『このまま自力で治していいのか』の確認になりつつあります。

自力で治せるレベルか薬を飲まなければいけないレベルなのかを確かめに行っている感覚です。

もちろん薬が必要な時は飲ませていますが、自力でいい場合は薬はもらいません。

薬を飲めば安心、ではありません。

「身体のために」と飲む薬で将来危険な目に遭わないように。

服用する薬はしっかりチェックして、子どもの未来を守るのが親の務めだと強く感じています。

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