これから妊娠・出産をしようと考えている方に、元気な子を産むために必ずやってほしいことがあります。
それは、妊娠前に子宮内の検査を受けること。
国立がんセンターが本日7日に発表した内容は衝撃的な内容でした。
母親のがん細胞が子に…世界で初確認
別々の母親から生まれた男児二人が肺がんを発症したためその細胞を調べると、本人のものではない遺伝子だということが国立がん研究センターの研究によりわかったそうです。
参考記事はこちら→母親のがん細胞、出産時に子供に移行…国立がん研究センターが世界で初確認
母親二人はともに出産後に子宮頸がんを患っていることが判明しており、さらに調べを進めると、母親の子宮頸がんと同じタイプのウイルスの遺伝子配列が男児のがん細胞から見つかったため、がんの移行が判明したとのこと。
母から子へのがん細胞の移行が世界で初めて確認され、この研究成果はアメリカの医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載されました。
国立がん研究センターは母親から子供へがんが移行した理由を、
子どもが生まれて初めて泣いた時に、母親のがん細胞が混じった羊水を吸い込み、肺に広がったとみている
としています。
赤ちゃんは膣と言うとても狭い道を抜けて外の世界へ出てくるのですから、出てくる最中に口、目、鼻などから膣内の菌が入り込みやすいとも言えます。
今回の発表は、子宮頸がん検査や子宮頸がんワクチンを促す一つのきっかけになりそうです。
母体のためにも赤ちゃんのためにも、膣内環境は整えてから出産に臨みたいですね。
妊娠中に発症しやすくなる“膣カンジダ”にも注意!
がん以外にも赤ちゃんに影響する病気は存在しています。
その代表格が“カンジダ”と呼ばれる菌です。
妊娠中はホルモンバランスの変化により膣カンジダを発症する人が増えると言われています。
それまで一度も膣カンジダを発症したことがない人でも妊娠中に突然発症することは珍しくありません。
膣や外陰部の不快感に焦ってしまうと思いますが、きちんと治療すればすぐに治るので安心してください。
万が一、膣カンジダをそのまま放置しておいて出産となると、カンジダ菌まみれの産道を赤ちゃんは通らねばならず、その際に口の中にカンジダ菌が入り込み口中カビだらけになることがあります。
カンジダ性の口内炎は鵞口瘡(がこうそう)と呼ばれており、症状が進行すると口がただれ赤ちゃんが母乳やミルクを飲むことができなくなります。
さらに、口内のカンジダ菌が身体を通り便に排出される際に、おしりのただれとしても症状を出す場合があり、とても厄介です。
生まれて間もない赤ちゃんにかわいそうな思いをさせないためにも、何かいつもと違うかも?と思ったときは産婦人科をすぐに受診してくださいね。
性病も赤ちゃんの大敵!
そのほか、膣を通る際に赤ちゃんに感染してしまう病気をご紹介します。
妊娠前、もしくは妊娠の初期段階で治療をしておかないと、赤ちゃんが大変な思いをすることがあるので注意しましょう。
おわりに
出産時に赤ちゃんに影響が出ると言われている病気はよく知られていますが、がんまで移行すると思っていなかった人が多かったようで、今回の発表は世界でもかなり衝撃的なものとなったようです。
肺がんになった二人の男の子ですが、一人は投薬で、もう一人は手術でがんを取り除いたそうです。
「母子健康」は当たり前じゃありません。
お母さんの身体は赤ちゃんを育てていく身体でもあります。
母親の身体を守ることは赤ちゃんの身体を守ることにも繋がっています。
定期的な健康診断と異常を感じた時の素早い受診で、大切な体を守っていきましょう。
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