携帯電話の普及により、固定電話の番号ではなく携帯電話の番号を連絡先として登録する人が格段に増えました。
我が家の子供の幼稚園の連絡網も、95%くらいの方がお母さんの携帯電話を連絡先として登録されています。
固定電話のない家庭が「信用がない」「常識に欠ける」などと言われていたのはもう随分昔の話。
今ではそんな偏見はなくなりつつあります。(というかもうない?)
便利な携帯電話さえあれば固定電話なんて必要ない!と考えるのは至極当然のことですが、固定電話は子供にとって社会常識を教えるいいツールであることも知っておいたほうがいいかもしれませんよ。
固定電話を保有している家庭は全体の何割!?
ズバリ!
日本全体でいうと固定電話の保有率は65.2%だそうです。
グラフでもわかるように、年齢層が高まれば高まるほど保有率も増加しています。
逆に20代の保有率は1割にも届いていません。
20代は独身の人も多く携帯電話さえあれば固定電話がなくても特に困ることはないという現実がこの結果につながっているのでしょう。
30代からはグッと増加傾向にあります。
結婚や子供の誕生などが固定電話を契約するきっかけになっているのかもしれませんね。
固定電話がいらないと思う理由
共働き世帯が増えている昨今、家に誰かがいる時間は限られたものになっています。
かかってきてもすぐに出られないことも多い上、セールスの電話も多い。さらに毎月の固定費もかかるとなれば必要性を感じなくなるのも納得です。
どう考えても携帯電話のほうがあらゆる面で現代人のニーズを満たしていますものね。
今どきの新入社員は固定電話が苦手!?
携帯電話普及のど真ん中にいる世代のはずなのに…いや、だからこそ?電話応対のできない若者が多いという日本。
必要なことはメールでポチポチ。。。急用であれば友達の携帯に電話。
中学・高校のころからそのような生活を当たり前にしてきた彼らにとっては、固定電話のような誰が出るのかわからない電話には掛けたこともないという人が数多くいるようです。
東洋経済オンラインの記事によると、「電話を苦痛に離職する若者」が実際にいるそう。
今の30~40代の世代あたりまでは家庭には必ず固定電話があり、電話のベルが鳴れば誰からかかってきたかもわからない状態で電話を取り、相手によっては家族の誰かに電話を替わる…という流れを日常の中で当たり前に体験してきていたけれど、今の若い子はそうでもありません。
家に固定電話は存在するものの、様々な詐欺や犯罪を未然に防ぐために子供に電話に出ないように指導している家庭も多く、固定電話に出る習慣がそもそもないようです。
そのような子供達が大人になり社会に出て、会社の電話で苦労をしている。
新人の指導をするのは大半が固定電話があって当たり前の世代の人間でしょうから、電話の何が苦痛なのかなかなか理解がしがたいようです。
参照:東洋経済オンライン【電話が怖くて退職…今どき新人は「弱すぎ」?】→https://toyokeizai.net/articles/-/90648
固定電話恐怖症にならないためには?
社会人になったときに困らない程度の電話応対を身に付けさせるにはどうしたらいいのか…。
それは「経験」しかないでしょう。
一昔前のように日常の動作の一つとして固定電話を子供にもとらせてみる。その経験がない新入社員には研修時に電話応対のノウハウをこれでもか!ってほどに丁寧に教えてロールプレイングをさせ、実際の電話対応をさせてみる。
最初はガチガチに緊張していても経験が積み重なるにつれ対応に慣れ、それが日常へと変化していけば電話に対する苦痛は和らいでいくでしょう。
ネット検索で「新入社員 電話」と入れると、そのあとに「苦手」「怖い」「出ない」などネガティブワードがぞろぞろ出てきます。
その中に「応対マニュアル」というのも混ざっており、開いて見てみるとそれはそれは丁寧に電話の取り方が解説されていました。
ここまで言わなきゃわからないの?っていう感覚で読んでいたのですが、そこまで教えてあげないと本当にわからない世代なんだろうな、と思い直しました。
固定電話は今後も企業に必要なアイテムでしょうから、社会に出るなら最低限の電話マナーは身に付けておく必要がありそうです。
家庭に固定電話は必要か?
ネット内でも固定電話に関する見解が溢れていますが「必要性を感じない」という意見が大半で、中には「子供が社会人になってから電話対応に困るらしいけどそうならないための練習は固定電話じゃなくてもできるからいらない」といった意見も散見されます。
確かに将来困らないための練習は固定電話の有無にかかわらずできるでしょう。
でも電話応対に関するマナーを身に付けさせるために練習時間を設けて子供に教えてあげる親は実際にどれくらいいるのでしょう。
入社した企業に丸投げでしょうか…。
私は経験は大切だと考えているので(固定電話は絶対必要というわけではないけれど)可能であればあったほうがいいかなと思っています。
親がどんなトーンでどんな言葉遣いで電話に応対しているか。
日常的に繰り返されるそのシーンは、知らず知らずのうちに子供の中に蓄積され、身となっていくでしょう。
もちろんあるからと言って必ずしも適切なマナーが身につくとも限りませんが、少なくとも固定電話への抵抗は、ない環境だった人よりは少なくて済むだろうとは思います。
固定電話を安く契約してみる
私事ですが、この春の転勤をきっかけに今まで使用していた050から始まるBBフォンの番号を改め、今の地域の市外局番の電話番号を取得しました。
我が家はソフトバンクの光回線を使用しているのですが、先日引っ越しに関する連絡をソフトバンクにした際にBBフォン解約を伝えると「(我が家の場合は)携帯電話+光契約で割引が適用されているのでBBフォンを外すと逆に料金が上がります」との回答が来ました。
それならば市外局番からの電話番号で電話契約なら?と聞き返すと「手数料1000円はかかるけれど今までと変わらない料金で利用可能です」とのだったので申し込むことに。
その場で番号を割り当ててくれ、開通まで1日もかからない迅速さ。
今まで固定電話(BBフォン)があっても大して利用していなかったのですが、子供達が留守番ができる年齢になっているので、外出先から家にいる子供と連絡できる手段・子供達から親へ連絡する手段として利用することにしました。
子供達は「電話が鳴ったらママかパパ」と認識していますが、学校や習い事に提出する連絡先の欄にも自宅の番号を書き込んでいるので、今後はいろいろな人からかかってくることになるでしょう。
かかってきた電話にどう対処すればいいのか、今のうちから少しずつ練習させようと思っています。
もちろんセールスの電話のスルーの仕方、親が在宅か聞いてくるような電話の対処法も含めて。
一時期だけおいてみるのも選択肢の一つ
子供が一人で遊びに行きだすようになる時期~子供が携帯電話を持つまで、の数年間だけ契約するのも一つの手段です。
相手への電話のかけ方、かかってきたときの取り方、どういえば相手に取り次いでもらえるか等々子供にとっては色々大変かもしれませんが、いい勉強になると思います。
最近はコロナウイルスの流行で子供を留守番させて親は仕事に出かけたり、親だけ買い物に出かける家庭も増えています。
固定電話がなく親しか携帯を持っていない世帯も多いでしょうから、このコロナが落ち着く間だけでも家にいる子供とすぐに連絡が取れるように契約してみるのもいいと思います。
自分の思ったタイミングで連絡ができるかどうかは親子双方にとっての安心にも繋がりますよ。
ちなみにNTTで契約するとなると電話加入権でかなりの額(税込み40,000円ほど)が請求される上、月々の基本料金も1500円~1800円ほどと高めになりますので、ネットオプションで電話番号を取得するのがいいかと思います。使用しているネット回線によっては月々500円ほどで利用することが可能です。一時期の利用であればこれで十分です。安いからといって繋がるまでのスピードが遅いわけでも音質が悪いわけでは決してありません。
なくても困りはしないけれどあったら便利、と実感できる機会になるかも。
おわりに
固定電話って必要な時期とそうでない時期が必ずあります。
先述したように、子供が単独行動を始める頃~携帯電話を持つまで、が最も利用が適した時期。
逆に、子供が小学校入学以前は親と一緒に行動することが多いので不要ですし、中学・高校生になり携帯電話を持ち始めてからも不要でしょう。
ずっと契約、などと思わずに必要な時期だけ契約、と臨機応変に気楽に考えたらいいと思いますよ。
今では数少なくなった公衆電話も利用の仕方を知らない若者が多いそうです。
携帯電話の便利さもいいですが、アナログにはアナログの良さがあることも時には見直したほうがいいかもしれませんね。
早くコロナが落ち着いて再び平穏な日々が訪れますように。。。
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