一昔前に比べ、今の小学生は大人っぽいなぁと感じたことのある人も多いのではないでしょうか。
洋服も、子どもでもオシャレなデザインが増え、小学生であっても美意識が高い子が散見されます。
インターネットやSNSの普及で、一般の方の整形ブログも多数目にする機会がある中、子ども達の中でも整形手術に対するハードルは下がっているようです。
整形願望 小学生2割、中学生4割
美容外科「東京イセアクリニック」(心紲会・東京)が、現在8~15歳の200人の女子小中学生(小学生25人/中学生175人)を対象に「美容・整形」に関する意識調査を実施したところ、小学生の2割、中学生の4割が将来整形をしたいと回答しており、16~19歳のハイティーン(122名)では、91.8%が美容整形を望んでいるという結果が出たそうです。
こちらのクリニックでは、一重を二重にするなど目元の整形をした10代の患者数が、2015年から2020年の5年の間に約38・5倍も増えたんだとか。
大塚美容形成外科も、10代の患者は患者全体の12%だといいます。
自分の容姿を客観視できる年齢に差し掛かる10代以降、自分の見た目がコンプレックスとなり、暗い気持ちになってしまう経験は大半の子どもがするのではないでしょうか。
コンプレックスを個性だと受け止めることは、容姿を同性・異性からどう見られるかということに敏感な10代にはまだ難しいかもしれません。
そんな時に「整形願望」が芽生えるのかもしれませんね。
整形したい場所は?
さて、ではどこを整形したいと考える人が多いのでしょうか。
整形したい箇所のトップは「目」。
特に、一重の人や左右の目のバランスに差のある人(片方一重、片方二重など)が二重を希望しています。
二重にしたい理由について
・第一印象を良くしたいから
・二重の方がかわいいしモテたいから
・自分の顔に自信を持ちたいから
と考えているようです。
少し前までは中学生くらいの子が整形をしに来ることはほぼなかったのに、今では親御さんも承諾の上で施術を受けに来る子どもが美容外科全体で上昇傾向にあります。
なかには、親御さんが望んで子どもを美容外科に連れてくるケースも。
一体どういうことでしょうか。
我が子をきれいに
子どもはとても純粋で、その純粋さゆえに人を傷つけてしまうことがあります。
一重の子を例にとると
・いつも怒っているみたい
・にらんでいるように見える
・まぶたが腫れぼったくていつも眠そう
などと友達から言われたことのある子どもは実に過半数に上ります。
自分ではそんなつもりがなくても周りからそう見られる顔をしているということが子どもの中でコンプレックスとなり、自分の容姿に悩む我が子の姿は親の心にも暗い影を落とします。
そうなる前に…と動き出す親が最近は多いようです。
イジメられる前に対策をしたい
容姿をネタにいじめられないように、幼少期から施術をするお子さんもいらっしゃいます。
特に口唇裂は幼いころから目立たなく手術を繰り返すことが多く、これに関しては美容系の施術というより、機能を改善するための外科手術に近いものがあります。
このような身体の機能改善以外に、単なる見た目の問題で小さいうちから何か対策を取りたいと考える親御さんが近年目立ってきました。
生まれ持った身体異常はなくても、例えば顔に大きなあざがあるとか、鼻の下に真っ黒なほくろがあるとか、開いているのかどうかもわからないくらい細い目だとか、子ども同士の会話の中で言われるだろうな…と思われることを先に解決してしまおうという思考から美容外科の扉をノックしに来るようです。
とはいえ、いくら親がやってほしいと言ったって子ども本人が嫌がっていてはもちろんできません。
親子の意思が食い違っている場合は、手術を断られるケースが大半です。
子どもと言えども所有物ではないので、子の選択が重要視されるのはもっともですね。
後悔しないために
子どもの方から二重に整形したいと言われた場合、子どもが後々後悔しないように埋没法を選択する親御さんが圧倒的に多いです。
埋没法とは、まぶたに糸を通すことにより二重にする方法。
この方法は、
・施術時間が短く、痛みや腫れが少ないこと
・糸を抜くだけで元の顔に戻れること
など、身体的にも精神的にも子どもへの負担が少ないことから10代の子によく行われる施術法です。
顔の変化をバレにくくするため、長期休み中に施術するケースが多いそうです。
子どもに「整形したい」って言われたら…?
私自身中学生になったくらいの頃、「整形したいなー」とずっと思っていました。
TVで見る芸能人は、美人の条件はぱっちり二重と言わんばかりの顔ぶれで、自分の切れ長奥二重がとても嫌だった時期があります。
ある日祖母にふと「整形したいな…」とつぶやいたことがあるのですが、その時に、「人にはその顔に合った目があり、鼻があり、口がある。それのどれかをいじるということは顔のバランスを崩すということ。顔のバランスが崩れたら、じゃあこっちも直そう、こっちも…こっちも…とキリが無くなる。だからやめなさい」と言われたことがあります。
その時は「そうなんだー」と納得?したのですが、今思えば、私のことを考えているようで実は祖母の考えを(言い方悪いけど)押し付けられたようなそんな気もします。
結果、私は整形していないししなくてよかったんだろうと思っていますが、人生を変えたいと真剣に考えるほどに整形を望んでいる人はたくさんいて、その人の心を救う方法が「整形」というやり方なら、それは尊重するべきなんじゃないのかなと思っています。
もちろん親からしたら、そのままの子どもで十分かわいいし、わざわざ変えてほしいなんて思わない人がほとんどでしょう。
でも子どもが心底望んでいるときは、理由を聞いて本当にそれしか方法がないのかじっくりと話し合って、どうするか決めるべきではないかと思うのです。
アイプチや二重シールなどは手軽ですがいつ剥がれるかわからないし、何より不自然さが目立ちます。
いつも容姿を気にしているくらいなら、いっそのこと埋没法で施術して、毎日気分よく過ごしていくれるほうが、親子共にプラスなのでは、と勝手に思っています。
もしお子さんが「整形したい」と言ってきたときには、怒らずに冷静に話を聞いてあげてほしいなと思います。
容姿のゆがみが心のゆがみを引き起こしては大変ですので。
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