【学校が辛い8歳娘も実践】心の中を可視化する。書き出すことが有効な理由とは。

生活

今日から新学期という学生さんも多いことでしょう。

自分の学生時代を思い出しても夏休み最後の日というのはやけに物悲しく、翌日から始まる学校生活への不安が大きく自分を包んでいたことを思い出します。

子どもの自殺が最も多い日と言われる9月1日。

行きたくない気持ちを素直に誰かにぶつけている子ばかりではありません。

一人で抱えてしまう子も多く、親ですら異変に気付かないことも。

今回は我が家の次女のお話をしたいと思います。

学校に行くのが苦しいお子さん、支える親御さん。

全国には同じような思いを抱えている人達がたくさんいます。

様々な選択肢を用意して、適切な方法で対処していきましょう。

私、学校に行きたくない!

我が家の次女は小学校3年生。

今春、1学期1週目にして学校に行きたくないと言い出しました。

理由は「担任への恐怖」。

きっかけは、次女やクラスの子への注意の仕方だった様子。

とにかく言い方がキツイようで「大人(しかも担任)がそんな言い方をするのがショック」と、その日から次女は毎晩「学校に行きたくない。明日怒られるかもしれない」と恐怖で泣くのが習慣になりました。

ピーマンが苦手なので、給食でピーマンが出る日の何日も前から「食べられないことで怒られるかもしれない…」と怯え、給食も彼女の中で大きなプレッシャーとなりました。

 

周りから情報を集めたところ、かなり問題のある先生だということが発覚。

前任地・前々任地では保護者からのクレーム多数により担任を持たせてもらえなかった、去年受け持ったクラスでは登校拒否になる子が複数人いてそのうちの一人はクラスや担任が変わった今でも学校に行けない状態となっている、そして現在のクラスでも新学期早々に通えなくなってしまった子が2人いる。。。

うーん、どうしたものか。

1学期の間に何度か先生と話す機会があったので観察していたのですが、確かにものの言い方はキツイ。でも人間性はそこまでキツイとは思えず、「表現の仕方が不器用すぎる」というのが問題なのかな、という感想でした。

毎日泣いてはいましたが、結局夏休みまでで休んだのは1日だけ。

よく頑張ったと思います。

休んだ1日

心の傷を深くしてはいけないので「休むこと=悪ではない」と娘には伝えていましたが、内心「一度休んだら学校に行くのがますます辛くなるのでは…。できれば休んでほしくないなぁ…」と勝手ながら思っていました。

が、ある日の帰宅後、いつもより落ち込んでいる様子の日があり、翌朝もあまりにも辛そうなので「今日は休もう!」と言って思い切って休ませたんですよね。

その瞬間、次女の顔に笑顔が広がり、ホッとしたような表情。

次女に話を聞くと、ひどい怒られ方をしている子を見て自分が怒られているような感覚になり、心がフリーズしてしまったようです。

とにかくその一日は娘が楽しめることをしようと思い、美容室に行ったり、洋服を買いに行ったり、お寿司を食べに行ったりと親子で特別な時間を過ごしました。

「どうしても辛いときは休める」という選択肢を体感した次女はそれが安心材料となったよう。

そこから夏休みまで「今日一日頑張ろう。辛かったら明日休もう」と、結局それから一日も休むことなく毎日を積み重ねていきました。

幸せだった夏休み

夏休みに入り学校に行かなくなってからは毎日姉弟と楽しく遊んでいたのですが、楽しい時間のふとした時に「あと◌日で学校が始まってしまう…」と思うことがあるようで、「ママ、8月29日(夏休み最終日)は、いっぱい泣くからね」と何度も宣言されました。

幸せな時間ほど終わりを迎えるのが辛いのは大人も子供も一緒。

 

そうだね。

ただでさえ夏休みが終わるのは寂しいのに、また辛い日々が始まると思ったらもっと嫌だよね…。

オッケーオッケー、ママは29日覚悟しておくよ。

 

…と思っていたのに、なんと28日の夕方あたりから大泣きが始まる。。。

1日早くない??(汗)

と思うと同時に、次女の学校への拒否反応は私が思っている以上に深刻なのではないか、私は1学期間その深刻さに気付いていなかったのではないか、と血の気が引いていきました。

これはマズイかも。

だいぶマズイかも。。

かなりマズイかも。。。

仲良しママに相談をしたり、小学校の教師をしている友達にアドバイスを求めたり、とにかく娘のためにどうするのがベストなのかを探そうとしました。

夏休み最終日の夜

翌日の夜。

長女と弟を早めに寝かせ、次女と夫と3人で話し合い。

「学校の何が嫌なの?」→「先生」

「何で嫌なの?」→「すぐ怒るし言い方がキツいから怖い」

「怒られるのが嫌で行きたくないの?」→「他の子が怒られてるのもイヤ。何であんな言い方するのかわからない。給食も嫌いなもの口に入れるとオエッてなるから食べられない。でも食べないと怒られるかもしれないから苦痛」

なるほどね。

確かに小学校3年生にはかなり深刻な悩み。行きたくないのはよく分かる。

そこで私と夫が娘に、

・心の健康も身体の健康と同じようにとても大切なこと

・心が壊れると治すのが大変。そうなる前に逃げる(休む)のも大切なこと

・朝起きて行きたくないと思ったときには休んだらいいこと

・でも「ちょっと頑張れそう」という気持ちになったら、ちょっと頑張ってみることも大切なこと

などを話し、とにかく無理はしないようにとアドバイスをしました。

私達が娘に話している間、何やららくがき帳に色々メモしている様子。

アドバイスをメモしているのかと思いきや、自分の気持ちを6枚に渡り書いていました。

エクスプレッシブ・ライティング

そこには次女の悲痛な思いがたくさん書かれていました。


『学校に行きたくない…。そんな夜9時15分。ママとパパが優しい言葉をかけてくれた。その優しい言葉に泣いてしまった。アドバイスをしてくれた。ずーっとずーっとずーっと家族といたい!!!先生や友達(男の子で意地悪な子がいるらしい)にたくさん傷つけられた。嫌いな人もいれば好きな人もいる。先生が怖くて質問もできない。こんな先生や友達は初めてだった。』


『学校に行きたくない…。でも5か月(1学期の期間中のことかな)頑張った!これからも頑張りたいけどもう限界が迫る。毎日苦しい思いをする。泣く毎日…。こんなに行きたくないのは初めて…。私には、まだ明日が夏休みのよう。このまま家族と一緒にずっといたい…。(1学期間頑張った)自分を褒めたい…。まだ心の準備ができていない…。頭がまだモヤモヤ…。明日が学校だけど明日がまだ夏休みのよう。幸せだったから。』

『(先生に)怒られるのが嫌でなかなか自信が出ない。でもパパやママ、家族のみんなは私の味方。寝たら明日は学校。寝たくない。どうすればいいの?どうすれば…。パパとママの優しい言葉は耐え切れない。心に残った。嬉しさ、優しい言葉に耐えきれなくて嬉しすぎて泣いた。ありがとう。本当にありがとう。みんな。』

このほかにもあと3枚書いていましたが、長くなるのでここで一旦終えますね。

次女に見せてもらうとこのような叫びがたくさん書いてあり、中には私も知らなかった担任の裏の顔も記載されていました。

小学校3年生という幼い子供に言葉の刃を向けることが、その後の心にどう影響するかということは考えられないのだろうか、と担任に対し一気に不信感が込み上げてきました。

気持ちを書くということ

突然自分の気持ちを紙にしたためだした次女ですが、この行動はストレスの軽減やメンタルの強化、自分への理解のためにとてもいい方法だそうです。

 自分の感情や思ったことをひたすら書き出すことを、エクスプレッシブ・ライティングといいます。

紙に書くことによって、「自分はこういうことを思っていたんだ」「こんな感情を抱いていたんだ」ということがわかります。このように自分の感情と向き合うと、その感情を受け入れられるようになるのです。

自分の不安やネガティブな感情を書くだけではなく、思いついたことをそのまま書きましょう。自分の感情と向き合い、紙に書き出すことが大事なのです。

自分の感情や不安な気持ちをしっかり認められる人は、緊張したり不安に苛まれたときにネガティブな感情を感じづらくなります。

不安や心配事は、紙に書くより誰かに話したいという人も多いと思います。しかし人に話す場合、相手によく見られたいと思って本当のことを言わなかったり、嘘をついてしまいがちなのです。

また、相手によって話す内容も変わりますし、相談して不安が消えることはほぼありません。

それでは自分と向き合えませんし、そもそも他人にすべてを言える人はあまりいないでしょう。自分自身の気持ちを客観的に見直すことができるので、「紙に書くこと」を、強く推奨します。

引用:「感情を紙に書く」習慣でストレスは減らせる 1日20分、その日思ったことを書き出すだけ (msn.com)

書いた本人もスッキリしているのですが、私は文字にしてもらうことで今まで知らなかった次女の気持ちに気付くことができました。

こんなことあったなんて知らなかった、こんな感情でいたなんて気付いてなかったよ、という新たな発見がいくつもあったのです。

いい思い出ではないので、この紙を見ると嫌な気持ちが次女にはよみがえってしまうかもしれませんが、ずっと捨てずに取っておこうと思います。

何年か先に「あの時こんなことで悩んでたんだー」と吹っ切っているといいのですが。

その後の変化

夏休み最終日だけでなく、始業式の日、その次の日…と毎日次女は思ったことを紙に思いつくままに書いています。

彼女が寝た後に私はそれを読み、帰宅が遅い夫はその紙を翌朝に読み。

次女の気持ちをほぼ正確に共有している感覚です。

学校が辛いという根本に変わりはないのですが、

「自分の中の黒い感情を家族に見せても受け入れてもらえる」

「そのままの感情に共感してくれる」

「こんな感情なのに行けてすごかったね、と褒めてもらえる」

など、次女にとっても書くことのメリットは大きいようです。

そして特に変わったのは、今まで必ず寝る前に「行きたくない」と泣いていたのがプッツリなくなったこと。

今までは泣くことで感情を表していたのですが、紙に書きだすことで負の感情を自分でうまく浄化しているようです。

おわりに

エクスプレッシブ・ライティングには、ストレスの放出と心の整理という2つの大きなメリットがあります。

これは大人にもかなり有効な方法なので、心がモヤモヤした時には思いのまま殴り書きでいいので紙に感情を吐き出してみることをオススメします。

自分の感情を「ムカつく」などザックリとした言葉ではなく、何がどうだからムカつくのか、のように詳細に書き出すことが重要。

誰かに見せるものではなく、自分の気持ちを紙に移行させるだけなので、悪態でも何でも思いのままにたくさん書きましょう。

思った以上にスッキリしますよ☆

ちなみに今日も次女は泣かずに学校に行きました。

今日もきっと紙に思いを書くことでしょう。

「学校行きたくない」という次女のマイナスな感情もをきちんと受け入れ、大切にしていこうと思います。

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