日本の夫婦のおよそ3組に1組が離婚すると言われている現代。
離婚の背景にはそれぞれの理由がありますが、家族構成…とりわけ第一子の性別で離婚率に差が出るという発表が雑誌「エコノミック・ジャーナル」で昨年12月に発表されました。
第一子が女児だと両親の離婚率が高くなる!?
この発表は、オーストラリア人2人とアメリカ人経済学者が第一子の性別による離婚率を様々な資料から読み解き導き出したもので、第一子が女の子である夫婦の離婚率がそうでない家庭よりも高いことを結論付けています。
過去にオランダで実施された調査を参考に見てみると、特に13歳~18歳の女の子の親は男の子を持つ親よりも5%離婚率が高くなり、その子が15歳になると9%にまで上昇することがわかっています。
アメリカの研究データは少ないもののこれをアメリカに当てはめた場合、離婚率はこの数値の2倍にはなるだろうと研究者は予測しています。
なぜ女児のいる家庭は離婚率が高めなのでしょうか。
娘の教育をめぐり意見が対立!?
メルボルン大学の経済学者のヤン・コバテック氏はこの結果について「10代の女の子の育て方について両親が意見を言い合う機会が同じ年齢の男児に比べて多いため」と指摘しています。
生活、勉強、服装、交友関係など、10代の子どもを持つ親なら気になるところ。
父親と母親の感覚の差も大きく、娘の育て方について口論が多くなりがちなのが原因だとしています。
父親自身に女きょうだいがいる場合は、女性の感覚に共感ができたり女性とのコミュニケーション能力に長けているためそこまで揉めずに済む傾向があるようです。
大切な娘の今後を案じて夫婦のが意見を交わし合う…意見の相違で衝突する…それが行き過ぎて離婚…というのもなくはないでしょうが、それを原因とする離婚ってそんなに多くはないのでは?と個人的には思います。
どちらかと言うと娘と母親との結びつきが離婚に繋がる率を高めているのでは?と感じるのですが。。。
娘の理解が母親を離婚へ導く!?
母親と娘の関係は、娘が成長するのと比例してどんどん近付いていきます。
もちろん全親子がそうというわけではないですが、一緒に買い物に出かけたり、理解し合えることが多かったり、母親の考えに共感することができるなど、息子に比べて娘は母親を支えるいいパートナーになりやすいです。
娘を持つ人に離婚率が多いのが真実であるならば、年頃の娘が離婚を応援してくれた、後押ししてくれた、というパターンが多いのではないかと思います。
小さい頃からお父さんのダメな部分を一緒に見てきている娘は母親にとっては一番の理解者。
その理解者に「もう我慢してないで離婚したら」と言われたなら「娘と一緒に頑張ろう」と離婚を決意しやすいのかもしれません。
たとえ娘が小さかったとしても無意識のうちに頼りにしているところがあるのかもしれませんね。
第一子が娘だったら離婚率が高いとはいうものの、結局はそれまでの夫婦関係がどうであったかが一番大きな要因であり、子どもが女の子だから、男の子だから、というのはさほど重要ではない気がしています。
おわりに
離婚は子どもの心に影を落とします。
夫婦それぞれに事情はあるでしょうが、離婚の相談を子どもにすることは子どもを二重に傷つけることになるのでやめてあげてほしいと思います。
日本に限って言えば、「跡取り(男の子)を生まないから」という理由で義両親と関係が悪くなり、幼い娘を連れて離婚するケースが現代においてもまだあるそうです。
娘がいようが息子がいようが、避けられる離婚は避け、傷つく子供が一人でも減るといいなと思っています。
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