子供にインフルエンザの予防接種を受けさせようと思うと、体調管理や費用の工面など親には負担がかかりますよね。しかもそれが2回ともなると受け終わるまでなかなか落ち着きません。
「13歳未満の子供にはインフルエンザワクチンを2度投与する必要がある」という考えが日本では浸透していますが、子供にワクチンを2度も接種しているのはどうやら“日本独自のルール”のようなのです。
WHO、CDCは「接種は1回でいい」という見解
世界保健機構（WHO)は「9歳以上の子供は1度の接種」を推奨、米疾病対策センター（CDC）もWHOと同じく9歳以上は1回接種を推奨、それに加えて前年にインフルエンザワクチンを接種しているのであれば生後6か月～8歳の子供でも1度の接種でいいとしています。CDCが2度接種を推奨しているのは生後6か月～８歳までの前年度ワクチン未接種者のみ。9歳以上は前年度未接種でも1回でいいとの見解です。
ここで謎になるのがなぜ日本は2度の接種を推奨しているのか、ということ。前年2回受けていようが今年もまた2回の接種。。。
なぜなのでしょうか。
日本が接種2回を推奨している理由
厚労省のHPによると、
１回接種後よりも２回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られることから、日本ではインフルエンザワクチンの接種量及び接種回数は次のとおりとなっています。なお、１回目の接種時に12歳で２回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて２回目の接種を行っていただいて差し支えありません。
・６カ月以上３歳未満の方 １回0.25mL ２回接種
・３歳以上13歳未満の方 １回0.5mL ２回接種
という理由から2回接種を推奨しているとのことです。
つまり、1回目で体内に入れた抗体を2度目を打つことでより強固なものにする、というイメージですね。
では大人も2回打ったほうがいいということなのでしょうか。
調べてみたところ、健康な成人であれば1度の接種で2度接種した時と同等の効果が得られることが過去に報告されているそうで1度でいいとのことです。(医学的な理由により医師が判断した場合には成人でも2度摂取することはあります）
免疫の記憶が残っているため、1回の接種でも効果が発揮できるのではないか、と言われています。
今シーズンは…
1度の接種でいいのか今まで通り2度の接種なのか、世界と日本とで基準が違うのが気になるところですが、色々な小児科のHPをのぞいてみると「今季はもしかしたら1度の接種になるかも…」とお知らせしているところをいくつか発見しました。
理由は「コロナ蔓延によりインフルワクチンを希望する人が通年より増えているから」だそう。ワクチン接種が始まる少し前に、日本小児科医会からも接種回数に関する提言が医師達にむけてあったと書かれているところもありました。
前回の記事で触れたのですが、コロナ対策にインフルワクチンが役立つのではないかという可能性、コロナとインフルの初期症状の酷似で罹患時に適切な判断がされにくい、コロナとの同時感染のリスク軽減、などの理由から今季は接種を考える人が多いようです。（コロナ対策にインフルエンザワクチンの効果があるかどうかは、あくまで【可能性】であって現段階では確実ではないです）
そうなると用意されているワクチンより接種希望者が増える恐れがあるため、ワクチン接種今季2度目の人よりも未接種の人を優先的に打ち、より多くの方にワクチンを行き渡らせよう、という動きが少しずつあるようです。
あくまで接種希望の人数が爆発的に増えたらこうなるかもしれません、という仮説であって、おそらくは通常通り2度の接種で完了するところが多いだろうとは思うのですが、気になる方は一度かかりつけ医に確認をしてみてくださいね。
おわりに
インフルエンザ予防接種の予約はできましたか？
我が家の周りでは再入荷待ちのところが多く、予約ができないことがほとんどで…。
前回の記事でも書いたのですが、コロナ対策（手洗い、マスク、換気、消毒など）がインフルエンザ蔓延をかなり防いでいる現状なので、ワクチンを打つべきなのかまだ迷いがあります。
重症化予防できるならするべきだと思う反面、流行ってもいないもののために余計なものを身体に入れたくない…という抵抗もあり。。。（←過去に接種直後に体調を崩し、えらい目に遭ったため…）
ワクチンが再入荷されたかどうかのチェックをしつつ、子供と相談して決めたいと思います。
通年であればそろそろインフルが猛威を振るっている時期。
コロナ対策も続行しつつ、元気に春を迎えたいですね！
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