遺伝的要因も?50人に1人の子供が罹患する弱視。視力回復のタイムリミットを逃すと治療効果が出にくい結果に。

健康

子供の目の発達が何歳でピークを迎えるか知っていますか?

一般的には、大体8~9歳頃で成人並みの視力に到達し、中でも3~6歳頃の発達が最も盛んであると言われています。

しかしこの事実を知らずに子育てをしていらっしゃる親御さんは非常に多く、子供の目の異常に気付いたときにはすでにその時期を迎えていた、または過ぎていた、ということも珍しくありません。

◇こちらの記事も参考に◇
目の発達は8歳で終わる!異常を感じていなくても1度は眼科を受診した方がいい理由とは。

 

 

近親者に視力の弱い人がいるなら要注意!!

視力は生活環境にも左右されますが、遺伝によって弱くなってしまうこともあります。

もちろん親がそうだからと言って子供にも必ず遺伝するとは限りませんが、そうでない人よりは確率は上がるようです。

ビジョンメガネのサイトによると、

視力が下がる要因によっては遺伝する可能性もあります。ただし、はっきりとわかっている訳ではありません。目の中にある組織や形状などは遺伝的要素で親と似ている場合があります。その為、両親が近視の場合8倍の確率、片親が近視の場合は2倍の確率で子供が近視になる可能性があるとされています。

屈折の度合いや眼球の成長によっておこる近視は、遺伝的な要因が大きいとされています。

とあります。

「屈折異常」とは、カメラのレンズの役割を果たす目の水晶体が、ピントを合わせることが上手くできずに起こる目の異常のことを言い、これは近視に限らず遠視や乱視にも当てはまる症状です。

親が早い段階で子供に眼科を受診させない限り、屈折異常の子供は常にピントのずれたようなぼんやりした状態で周りのものを認識しながら生活していることになり、脳もピントのずれた状態のものを認識し続けていることになります。

近親者に近視、遠視、乱視の方がいらっしゃる場合は、子供の目の成長には一層気を付けてあげてください。

弱視の子供は約50人に1人

視力が正常に育つことのできない弱視の子供の割合は50人に1人と言われていて、比較的高い確率を示しています。

弱視の治療は主に眼鏡を装着します。眼鏡でピントを合わせることではっきりと物をとらえることができ、それにより視機能が刺激されて弱視を改善へ導くのです。

発見が早ければ早いほど効果は高く、入学前までに治療を終えることも可能です。

目の異常は、見えづらそうにしていたり見た目にわかる斜視以外は親でも発見することが困難なことが多く、子供も目の異常を親に伝えることが難しいため気付くのが遅れがちになります。

虫歯がなくても予防のために定期的に歯医者さんにフッ素を塗りに連れて行っている親御さんは多くいらっしゃいますが、眼科には生まれてから1度も連れて行ったことがないという方がほとんどです。

「何も異常を感じないから病院には行かない」ではなく「もし何かあった時には早く治療が開始できるように」という気持ちで3~4歳辺りで1度眼科に連れていってあげてください。

気付かれずにいたことで、運転免許を取得するのが困難な目の状態になってしまうこともあるそうです。

視力の回復にはタイムリミットがあります。あとから後悔してももうどうしようもありません。

また、もし時期を過ぎていたとしても子供が見えにくさを感じているのなら必ず受診してあげてくださいね。

子供がよりよく生きるためのサポートをするのは親の最大の任務ですから。

弱視の診断を受けたら

ここからは私の実体験も交えてお話ししますね。

私が4歳の頃、川で泳ぐ魚が見えなかったことから親が異常に気付き眼科を受診しました。そこで遠視がわかりすぐに眼鏡で治療を開始。10歳頃までは常時かけていましたが、その後はもう外してもいいということでかけていませんでした。

視力は裸眼で1.0~1.2ほどあり、生活には全く不便さはなかったのですが、35歳頃から見えづらさを感じ、すでに遠視が発覚していた次女(当時4歳)と眼科に行ったときに私も診てもらったらなんと既に老眼に…。36歳にして老眼鏡をかけ始め現在に至ります。

さて、子供の目の異常が発覚すると親としてはショックを少なからず受けます。幼稚園や小学校では眼鏡をかけていない子の方が圧倒的に多いし、今後眼鏡をかけなければならないことを子供にどう説得しよう…などと考えてしまうこともあるかもしれません。

「眼鏡をかけさせるのはかわいそう」と抵抗を示す親も少なくないようですが、眼鏡をかけることはかわいそうなことなのでしょうか。本当にかわいそうなのは、目の異常がわかっているにも関わらず治療を施さずにそのまま進行させてしまうことです。視力の回復が期待できる時期が限られているのですから尚更治療を急がなければなりません。

我が家の3人の子供は、長女は異常なしですが、残念ながら次女と長男が遠視を引き継いでしまいました。夫は昔から視力が良いので完全に私からの遺伝だと思います。遺伝子は自分ではどうすることもできないことなのですが、原因が私であることは明らかなので申し訳ない気持ちでいっぱいになります…。

とは言え、落ち込んではいられないので子供に事情を説明。

「あなたの目は、今ものがはっきり見えていない状態なんだって。眼鏡をかけるとこれがはっきりくっきり見えるようになって、絵や字も上手にかけるようになるよ」

「目をよく見える状態にしようと思ったら、今からちゃんと眼鏡を使わないと大人になってから困ってしまうよ。子供の間に身体がどんどん成長するのと同じで、目も子供の間に治すとどんどん見えるようになってくるんだって」

4歳の子供にこのような説明をした記憶があります。

眼鏡をかけることに子供が抵抗を示したとしても、かけないと治らないということは理解はできるので、かけることへの慣れの問題かなと思います。

次女とは眼鏡を作るタイミングが同じだったこともあり、親子でお揃いのフレームにしました。厳密にはフレームの色が同じというだけで、子供のはフレームにキティちゃんがデザインされているかわいいものを選び、眼鏡=おしゃれ、みたいな感覚にさせましたね(笑)。

とっても気に入ったようで眼鏡を掛けずに困ったことは一度もありません。

                (上が私のもの、下が次女のもの)

眼鏡を選ぶときは

眼鏡屋さんでフレームを選ぶときは、なるべく子供が気に入ったものにしましょう。特に初めて眼鏡をかけるお子さんであれば、かけることが少しでも楽しくなるよう本人に選ばせてみるといいかもしれません。

 

鼻に当たる部分ですが、このような形のものだと鼻にピッタリと安定するのでずれを気にすることなく眼鏡を掛けられます。

欠点としてはそこの部分は衝撃で曲がりやすく、折れやすいことです。

少しの曲がりであれば直すこともできますが、それ以外の場合フレームごと交換が必要になります。

 

一方、最初から固定されているタイプのものは、まだ鼻の低い子供にとってはズレが気になることがあります。しかし眼鏡バンドをしたり、耳にきちんと固定できるシリコン製のフックなどを使えばさほど気になりません。鼻に当たる部分が折れることもないので衝撃にも強いです。

 

眼鏡フック、小さい子にはとっても便利ですよ!

 

眼鏡屋さんには様々なフレームが置いてあり、そのデザインは一軒一軒違います。最初の店舗で決めるのではなく、何軒か眼鏡屋さんをはしごしてからお気に入りを購入することをオススメします!

おわりに

大人でも煩わしさを感じることがある眼鏡を幼い子供がするとなったら、親としては少し胸が痛むかもしれません。

でもそこは逆転の発想で「子供のうちに見つかってよかった!視力の回復が期待できる!!」とプラスに捉えましょう。

実際幼いうちからの治療の方が効果が高く出ることは事実ですし、親が子供に眼鏡をかけることを申し訳なく思っていると子供も眼鏡がイヤになってしまいます。

大切なのは1日でも早く治療を開始すること。

少しでも視力を回復させること。

それが子供の為に親がしてあげられる最大のサポートです。

 

実は数日前、長男に重度の遠視と乱視が発覚しました。割と小さなものでも見えていたので大丈夫だろうと過信したのが間違いでした。

4歳になったら1度眼科を受診しようと思っていたのに私の都合で伸ばし伸ばしになり4歳8か月で初受診。そしてこの結果…。
何でもっと早く連れてきてあげなかったんだろうと自分に腹が立ち、息子に申し訳なさが募ったのですが、そんなことをいくら考えたって今さらどうにもなりません。

とにかく早く治療が開始できるよう、眼科と相談している最中です。

「うちは大丈夫」と思い込まず、念のために眼科を受診してみてください。回復の時期が限られているので早ければ早いほどいいです。

1人でも多くのお子さんが適切な治療を受け、早期に視力が回復されることを願います。

お子さんの目のトレーニングに!!

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