小児生活習慣病予備軍は全体の約4割!子供の「こ食」が原因か。

健康

娘達が通う小学校では、定期的に「金メダルの朝ごはん」という取り組みを実施しています。

決められた1週間、朝ごはんに何を食べたかを子供がプリントに記録して最終日に学校に提出する、というだけの話なのですが、これがかなりの効果を発揮してくれます。

主食、主菜、副菜の3つが全てそろった朝ご飯を食べられたらその日は金、どれかが1つ欠けたら銀、2つ欠けたら銅、という仕組みになっていて、親は「きちんと食べさせよう」と意識するし、子供は「ちゃんと食べなきゃ」と意識します。

朝ごはんをきちんと食べずに学校へくる子が一定数いるからせめてその時だけでもとわざわざこのような取り組みをしてくれているのでしょうね。

食事は人間の心身を作ります。食事の質で体調も精神状態も左右されます。

今後の食事を考えるきっかけになれば幸いです。

増える子供の「こ食」

「こ食」って何??

初めて聞いた方もいらっしゃると思います。私も最近まで知りませんでした(苦笑)。

食事の欧米化、核家族化が進んだ日本で今、子供達の「こ食」が問題視されています。

9つの「こ食」

①孤食…家族がそろわず一人で食事をすること

②粉食…パンや麺など小麦由来の食品を主食で食べること

③固食…自分の好きなものしか口にしない(食べるものが定されている)

④個食…家族がそれぞれ別のものを食べる

⑤小食…食べる量が少ない

⑥戸食…外食が多い

⑦濃食…味付けの濃いものを好んで食べる

⑧子食…子供だけで食べる

⑨虚食…食欲がない、何も食べない

「こ食」がもたらす影響

小麦製品を主食とした場合、米主食と比べカロリーが高くなりがちな上軟らかい製品が多いため噛む回数も減る傾向にある。好きなものしか食べないことはバランスの偏った食事になる。味の濃いものを食べ続けると素材の味や香りがわかりづらくなり、大人になっても濃い味を好む。…等々、こ食による影響は様々あります。

人は一緒に食事をすること、同じものを食べることで特に連帯感や親近感を感じやすい生き物です。家族一緒の食卓は協調性を担う場でもあり、連帯感を生む場でもあり、食事マナーを学べる場でもあり、身体にバランスの取れた食物を提供する場でもあり…。子供にとってこの上なく大切な時間と言えるでしょう。栄養面ももちろん大切ですが、食事の楽しさや食事への感謝は家族がいてこそ感じられるものだと思います。

特に「孤食」の機会の多い子は偏食になりがちで、体調不良・元気のなさ・精神的な満足感の不足から情緒不安定になりやすい傾向があることがはっきりとわかっています。これを解消するためには、身体にも心にも栄養を送るためにできる限り家族そろって食事を。できる限り手作りのものを。…とはいえそれを毎日実践するのは難しいご家庭もあるでしょう。

週に1日でもいいから子供と一緒に食事をする、1日1品でもいいから手作りのものを食べさせるなど、できることをできるところから工夫するだけでも長い目で見たら大きな差に繋がります。決して無理はせず、まずはできそうなところから。

夫婦共働き世帯も増え全体の85%が核家族だと言われている現代。コンビニやスーパーには安くて美味しい総菜も数多く並んで働く親にはとても便利ではありますが、少しの手間と工夫を子供のために少しだけ意識してみることも必要なことかもしれません。

間食(おやつ)の役割とは

「おやつ」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか。

甘いお菓子を想像する方も多いと思いますがおやつの本来の目的は「食事で足りない栄養分を補足するためのもの」というのが理想のようです。

FoodieFactorによるPixabayからの画像

今から約5年前、子供の1歳半健診の時に保健師さんが理想のおやつというのを教えてくださったのですが、そのおやつというのが「食パンに上にシラスと刻みのりとチーズをのせ焼いたもの」だったのですごく衝撃を受けた記憶があります。当時私は「おやつ」といえば市販の甘いお菓子というイメージでいたので、どちらかといえば食事のようなおやつには考えが及びませんでした。そのほか、フルーツや焼き芋、ヨーグルト、おにぎりなどを取り入れるのがいい、と指導があったことを覚えています。

生活習慣病予備軍の小学生にならせないために

市販されているいわゆる「お菓子」には子供の成長に必要な栄養などほぼなく、あるのは脂肪(油脂)と砂糖、添加物くらいです。コンビニでもスーパーでも手軽に買えるお菓子。子供も喜ぶし…と毎日何気なく与えているお菓子に危機感を持つ親はさほど多くないでしょう。しかし実際に血液検査を実施すると血糖値、コレステロール値、尿酸値に異常が見つかる小学生が後を絶ちません。「太ってないから大丈夫」というのは間違いで、標準ややせ型の子でも内臓脂肪が蓄積されているのが現実です。

自分にはどのような栄養素が必要なのかを判断するのは子供にはまだ難しく、子供が口にするものを親が責任を持って選別することが健康を守るためのカギになります。

かと言って「お菓子は栄養がないからダメ」と一切与えないのは極端すぎです。これをしてしまうと親に隠れて食べたり、最悪の場合今まで制限されていた反動で将来親元から離れたときにドカ食いに走ることもあります。食べないで済むならもちろんその方がいいですが、それが難しければ「適量」を与えて徐々にその量で満足させていくことがポイントです。

良かったらこちらも参考にどうぞ→https://toyokeizai.net/articles/-/215896

おわりに

生きていく上で欠かせない「食」。食べるものだけでなく、食べる際の環境なども大切なんだと改めて気づかされました。「みんなで食べるとご飯が美味しく感じる」というのはよく言われることですが、脳がみんなといることに喜びを感じて美味しく感じさせているのかもしれませんね。

我が家の子供達はお菓子が大好きで色々食べさせてしまっていたのですが、この記事を書くにあたり色々調べると添加物などの多さに辟易してしまい今後あまり食べさせたくないな…と感じているところです。この時期サツマイモや柿やブドウが旬なので、これらをお菓子の代用として活用できたらと思っています。

人間の身体と心は健康的な食事から成り立っています。

今の食事が将来の健康を左右するので、より良いものを取り込んでいけるよう日々心掛けていきましょう。

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