【10歳の壁】小4でついていけなくなる子の家庭に共通することって?教育熱心な家庭ほど要注意!!

育児

「早期教育が子供の将来に有効」「幼いうちから様々な体験を」と、子供の将来を見越して習い事をさせる家庭は一昔前より格段に増えているそうです。

習い事を始める時期もどんどん低年齢化し、今では「0歳からの教育」と謳って生後2か月以上経過した子どもを対象にする習い事もあるそう。

しかし「子どものため」と思ってやっていたことが裏目に出てしまうことも珍しくないようです。

10歳が別れ道

「10歳の壁」という言葉をご存知でしょうか。

10歳前後は一般的に学習面、精神面に変化があらわれると言われています。

この時期は学習面でつまずく子が多くなり、勉強のできる子とついていけていない子の差が今まで以上に顕著に表れるそう。低学年の頃は優秀でも学年が上がるにつれてどんどん低下していく子も決して珍しくないのだそうです。

この時期を踏ん張れるかが今後を左右するほど重要な時期。

我が家の長女がちょうど10歳(小4)なのですが『家庭でもしっかり学習のサポートをしてください』とクラスだよりに毎回書かれているので、学校のみならず家庭でのフォローも必要不可欠な時期なのだろうな、と感じています。

10歳の壁は勉強面だけでなく生活面にも影響を与えることがあります。

親や他の大人への反抗的な態度、やってはいけない行為(いじめや万引きなど)に手をだしてしまうなど、扱いが難しくなってくることも。

自尊感情が傷つきやすいのもこの時期なので、学力低下をきっかけに荒れてしまう子も出てきます。

10歳の壁はなぜ起きる?

それまでは足し算、引き算、掛け算、割り算など、日々の生活で実感できることばかり学んでいたのが、角度や長さなど抽象的でイメージの湧きづらい分野が入ってくることで混乱しわからなくなってしまう、それまでの学習がしっかり定着しておらず正解を求めることが困難、文章問題など読解力不足で何を求められているのかがわからないなど、このころになると低学年で習った学習を元に授業が進んで行くのできちんと身になっていない子はもう一度低学年の勉強をやり直さなければなりません。

10歳の壁はこのように特に算数で出やすいと言われています。

特にそれまでいい成績を取っていた子がここでつまずくと自尊心が傷つけられ、わからないことを周りに悟らせないためわかったフリをします。理解できていないまま授業もどんどん進むため、ドツボにハマっていくので注意が必要です。

基礎力が高いのは…

幼いころから習い事をたくさんやってきたお子さんと、幼い頃は自由気ままに遊んできたお子さんを比べた時に、どちらの方がよりよく人生を生きるための土台を持っていると思いますか?

ベネッセ教育総合研究所のデータによると、幼い頃に遊び込む経験(納得いくまでやり遂げる、一人で製作する、工夫して遊ぶなど)をした機会が多ければ多いほど、自信をもって色々なことに取り組む力が強く、好奇心も旺盛で、学びに向かう力が高いことがわかったそうです。

早期幼児教育に目が向きがちな就学前の時期ですが、ひらがなやカタカナ、計算などを早くから覚えさせることよりも、子供が興味のあることにじっくりと取り組ませてあげることの方がよっぽど大切であるというのは、教育に携わる人達からよく聞かれる言葉です。

「今でしょ!」で大ブレイクを果たした塾講師の林修先生も過去に番組で「子どもに早期英語教育をやらせている東大出身の親に会ったことがない」と発言されたことがあります。

「早期に教育しなくても成長過程でスペック(能力)を高めていけば大きくなってからでも英語はすぐに身につく」と林先生は主張しており、英語力よりもまずは頭の基礎を作り上げるべきだとおっしゃっていました。

このベネッセの結果はそれと共通するところがあり、土台ができる前から詰め込むだけでは望む結果は出ない、と暗に教えてくれている気がします。

習い事の詰め込みは子供を潰しかねない

子どもが自ら「これがしたい」と望んで始めた習い事以外は、全て親が「これを習ったほうがいいだろう」と選んだもの。

あまりにも忙しく習い事を詰めてしまうと子供もその日一日をこなすので精一杯になってしまい、自ら学ぶ機会を逃してしまいがちになります。

「知らなかったことを知る面白さ」を小さい頃に経験した子ほど勉強への抵抗感が低いので成績も後伸びしやすく、逆にその経験が乏しい子だと頑張ってはいるけれど基礎がしっかりしていないためどこかの時点で落ち始めるという傾向があります。

この状態に陥ってしまうのは、幼い頃にたくさん遊んできた子供より、幼いころから習い事をたくさんやってきた教育熱心な家庭に多い傾向だといいます。

「子供のために」と始めた習い事が子供の人生の土台作りの邪魔をすることがあるため、習い事すべてが子供にプラスに働くわけではないということは心にとめておいたほうがいいかもしれません。

習い事も「やらされてる感」を強く感じてしまうとせっかく習っていても全く身につかないという残念なことになりかねないので、子供の気持ちを聞いた上で「やめる勇気」を持つことも大切だと思います。

おわりに

我が家の子供達は昨年度まで週4日間習い事をさせていました。

子供達はもちろんのこと送迎する私も大変、家計のやりくりも大変という状況でしたがなんとか毎日こなしていました。

この春夫の転勤で引っ越しになり習い事を全てやめ、さらにコロナ蔓延中だったので習い事をさせずに今まできていますが、子供達は帰宅後の時間を思い思いに過ごしていて習い事をしていた時よりも有意義に過ごしているようにも見えます。

子供達にはピアノ、水泳(週2日)、トランポリンを習わせていたのですが、全て私がやったほうがいいだろうと決めたものばかりで、いわば親の自己満足だったようにも思います。

子どもが小さいうちは親が様々な機会を与えてあげなければいけないと思い込んでいましたが、家で一緒に遊んであげるだけでも十分学びの機会になるのだそうです。

小さい頃から習い事をするのは決して悪いことではないですが、詰め込みすぎは子供にとって負担なだけでなく土台作りの弊害となってしまうことがあるので注意が必要です。

幼児期にしかできない経験を思う存分させること。

それが一番の基礎作りなのかもしれません。

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