出産は予想外の事態も起こり得る!後悔のない病院選びをするには。

生活

妊娠がわかった時、次に考えなくてはならないのが出産をする場所。どこで産むのか、どこの病院で産むのかを早急に決めて予定を立てていかなければなりません。週が進めば進むほど予約は取りづらくなってきます。

さてその病院ですが、何を重視して選んだらいいのでしょうか。

里帰り予定の方はこちらも参考に!→里帰り出産をストレスにしない為に。少しの気遣いで快適さが劇的に変わる!

 

絶対に譲れない条件を2つに絞る

「院内がキレイで、先生もスタッフの方も優しくて、食事も美味しくて、個室もあって、家から近くて…」と理想は広がるばかりですが、実際全ての条件を満たす病院はないと思っておいた方がいいです。まずはこれだけは!と絶対に譲れない条件を2つ考え、それを満たしている病院を徹底的にリサーチしましょう。

病院選びで重視されるのは…

・家から近い

・出産一時金の範囲内でほぼまかなえる

・NICU(新生児集中治療室)が完備されている

・食事がおいしい

・エステがある

・個室がある

・上の子も一緒に泊まれる

・無痛分娩ができる

・立ち会い出産ができる

・病院の方針が自分に合っている

etc…

そのほか色々な条件があるでしょうが、ざっと思いつくのはこんな感じでしょうか。

さて、あなたの譲れない条件は見つかりましたか?見つかったらその条件をもう一度吟味してみましょう。

個人病院か総合病院か

病院を選ぶときに個人病院か総合病院かどちらがいいだろうかということを考えると思います。これは出産や入院生活をするにあたりどこに重点を置いて考えるかによるので、どちらがいいとは一概には言えません。

どちらにもメリットもデメリットがあるので、より自分の思いに近い方を選んだらいいと思います。

個人病院のメリット

・アットホームで居心地がいい

・食事がおいしい(コース料理を提供してくれるところもある)

・エステやマッサージを頼める

・個室なのでいつ赤ちゃんが泣いてもいつトイレに行っても誰にも気を遣うことがない

個人病院のデメリット

・出産時に母体や赤ちゃんに緊急事態が生じたときに対応ができない(この場合、提携している総合病院に搬送されますが、搬送で時間がかかる分実際の処置まで時間を要する)

・医師、助産師、看護師が少ない

・出産費用が比較的高い

総合病院のメリット

・色々な科があるので何かあった時にすぐに対応してもらえるので安心

・出産費用は個人病院と比べると割安

・退院までの間に赤ちゃんの検査をしてくれるところもある(聴覚、頭部エコーなど)

・医師、助産師、看護師が多い

総合病院のデメリット

・お見舞いの方や様々な病状の方が頻繁に出入りするので感染症などに特に注意が必要

・個室は少なく、大体の人が大部屋(4~6人部屋)で数日間共に生活する

・救急搬送も多いので、夜中でもバタバタ落ち着かないことがある

・食事が病院食(病院によって違うこともあるので要確認)

 

個人・総合どちらにも共通することですが、予約が取りづらい若しくは予約時間に行っても診察までの時間が長いなど、病院によってばらつきがあるのでそのあたりもよく調べましょう。検診に行くたびに待ち時間が長くて苦労される方も多いようです。

また、母乳育児を推進するかミルクでもOKかなど、育児に対する病院の方針も調べておきましょう。ご自身の方針と合っていないとたとえ数日間とは言え、産後の心身にはキツイと思います。

母子ともに健康、が当たり前ではない

母子ともに確実に元気で退院できるなら、費用は高くても個人病院にはとても魅力を感じます。

お母さんは出産までの間、つわり、身体の変化、体調管理などに気を遣い、人生最大の仕事ともいえる出産を終えてやっとホッとできるのが産後の入院期間です。帰宅したら赤ちゃんのお世話でなかなか自分の時間も取れなくなるし…。

この間にお母さんのリフレッシュや大役を果たしたご褒美を兼ねて、おいしい食事にエステ、いいと思います!

ただ、出産は生まれるまで何があるかわからないということはきちんと心に留めておいた方がいいです。検診では何も問題なかったのに、いざ出産というときにトラブルが発生することも決して珍しいことではありません。無事に出産する人が大半ですが、そうでない人も現実にいらっしゃいます。高齢出産や持病のせいだけではない、若くて持病も何もない人にもリスクは0ではないのです。

個人病院を選ぶ理由が食事やエステなどお母さんだけの都合であるとしたら、子供さんにとってはどうなのか、というのも1度考えてみてほしいと思います。お母さんだけのメリットでもし選んでいるとするならば、お子さんが緊急搬送されなければならない状態に万が一なった時に後悔するかもしれないからです。

その個人病院がどこの病院と提携しているのか、何かあった時にどのくらいの時間で搬送されるのか、出産時のトラブルはどんなことが起こり得るのかなど事前に調べて心づもりをしておくことは決して無駄ではありません。何もないことが大半ですが、何かあった時に知識があるのとないのとではパニックの度合いも違ってきます。ご自身のためにも生まれてくる子のためにも下調べは欠かせません。

もちろん総合病院だから必ず安心というわけでもありません。しかし搬送される手間や時間がない分、早く適切な処置をしてもらえるので、個人病院に比べるとリスクはその分低くなります。産婦人科だけでなく他の科と連携しなければならないときには、患者の情報が手元にあるので引き継ぎもしやすくスムーズ。真夜中でも医師や看護師が多数常駐しているなど安心感は大きいです。

NICUの現場を見て

ここからは私の話を少しさせていただきます。

私は第1子を出産する時に実家近くの大学病院で分娩予約を取りました。なぜ個人病院でなかったのかと言えば、妊娠6週で個人病院を探したのですが通える距離の個人病院が全て予約で埋まっていて断られたからです。

初めての出産で個人病院・総合病院のメリット・デメリットなんて何も考えておらずたまたま予約できたのが実家近くの大学病院だった、ただそれだけの話です。

妊娠中も母子ともに特に問題はなく、ほぼ予定日通りに出産を終え、小さな産声を聞きホッとしたのも束の間、立ち会ってくれた医師や助産師さんたちがザワザワ…。私に子供の顔をチラッと見せてくれましたが、生まれた子供はそのまま隣のNICUにすぐに運ばれて行きました。傍にいた看護師さんに理由を聞くと「呼吸がちょっと…。でもすぐに処置をするので」とのこと。「呼吸が?生きていく上で欠かせない呼吸が…?」と言いようのない不安が一瞬にして広がりました。次に子供と会えたのは出産から5時間後のことでした。

医師の説明では「経腟分娩の際は赤ちゃんは身体を小さくして狭い膣を通ってくる。少しでも身体を小さくするために羊水を吐き出しながら出てくるのですが、今回肺にまだ羊水が溜まったまま出てきたので呼吸がとても浅かった。なので肺に溜まったままの羊水を取り除く処置を行った」とのこと。幸い後遺症が残るなど危険な状態ではなかったのですが念のためそのままNICUにいることになり、3時間おきに産科病棟からNICUに絞った母乳を届けていました。生まれてすぐの小さな身体にチューブやコードがたくさんついている子供の姿は何とも痛々しく、その姿を見て出産は何があるかわからないんだということを実感しました。

NICUにはうちの子の他にも15人くらい新生児~2歳くらいまでの子がいて、明らかに重篤そうな子、未熟児、奇形など、深刻な状態の子を何人か見かけました。まさに小さな命の闘いの場という感じがしました。

 

いつ元気になるのかわからない我が子をただ見つめるだけしかできないお母さん。

とても小さく生まれた赤ちゃんに申し訳なさそうな顔をしているお母さん。

現実を受け入れられないのか面会時間になっても一度も現れないお母さん…。

 

もしかしたらお母さんは自分を責めているのかもしれない。そう思うと、お母さんの闘いの場ともいえるのかもしれません。

 

入院中の1週間、3時間毎に母乳を持ってNICUに行くわけですから、そこの看護師さんともお話しする機会が何度もありました。

体温調節もままならない新生児が何らかの事情で他院から運ばれてくることは子供にとってとても負担になること、処置までの所要時間でその後の生活が変わるかもしれないこと(後遺症を抱える可能性)など、新生児だからこそ注意しなくてはいけないことの多さを改めて知ることができました。

どの看護師さんも子供達に一生懸命に話しかけ、処置をし、抱いても大丈夫な子は抱っこをしてあげて、どの子もみんなかわいい、と言っていたのが印象的でした。

まとめ

この経験から、私は第2子も第3子も大学病院で出産しました。

私が第2子・第3子で優先したのは、その時の生活の拠点となる場所から病院までの距離とNICUがあること、でした。第1子のときにたまたま予約できた病院にたまたまNICUがあり、そのおかげで早く適切な処理が行われたことが大きく、総合・大学病院以外の選択肢は皆無でした。幸い第2・3子はNICUにお世話になることなく退院しましたが、何かあったとしてもすぐに処置が行える状況にいたというのはかなり心強かったです。

でも入院中、気はすごく遣いましたね…。6人部屋で母子同室だったので、夜中も自分の子供が泣いたり誰かの子が泣いたり…。シャワーも予約制で希望の時間に入れないこともあったし、洗面台も1つだからそこをみんなで順番に使って歯磨きしたり。食事は私がお世話になったところは給食みたいな感じでおいしかったので不満はなかったです。知らない人と同室で色々気疲れはしましたが、まあ1週間の話ですから我慢できましたね。

私は大学病院しか知らないので、個人病院の待遇の話を聞くと夢のような話で何とも羨ましくなります。何かあった時の対処が不安ではありますが大きな病院ときちんと連携が取れていると思うので、そのあたりを直接医師に聞いて、納得・安心できるのであれば問題ないと思います。出産するのも入院生活をするのもお母さんですから、お母さんが納得できる病院であればそこがベストな病院だと思います。

譲れない2つの条件を満たす病院を徹底的に調べ、予約ができるかどうか早急に確認しましょう。今は産める病院が減ってきているので、産科はどこも予約が多いようです。産みたい病院で産めるよう、悔いなく動いてくださいね。

 

コメント

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