子供のデリケートゾーンの痒みは花粉が原因になっていることも。子供に表れる花粉症の症状とは。

健康

今年も厄介な時期がやってきました。

そう、花粉の飛散です。

一昔前に比べると花粉に苦しむ人が格段に増え、中でも子どもの罹患率が格段に高くなってきています。

今回は【子どもと花粉】についてお伝えしていきたいと思います。

花粉症罹患率は?

2008年1月~4月にかけて、約1万人を対象に鼻アレルギーの全国疫学調査が実施されました。

それによると、花粉症全体の有病率は29.8%、スギ花粉症の有病率は26.5%。

実に3~4人に1人は花粉症であるという結果が出たのです。

その10年前(1998年)にも同じような調査がされていたのですが、その時のデータと照らし合わせると、スギ花粉症有病率は1998年~2008年の間に10%近くも増加した結果になったそうです。

花粉症有病率の推移

参照:花粉症環境保健マニュアル2014

2008年の調査からすでに13年…。

花粉症有病率はさらに上がっていると推測されています。

子どもの花粉症発病率は?

ロート製薬が2014年に行った調査結果をご紹介します。

0~16歳のお子さんをお持ちの保護者の方(1522人)にそれぞれのお子さん(2452人)が花粉症であるかどうかアンケートを実施したところ、

「うちの子は花粉症だ」と親が実感している子どもは32.7%もいるという結果に…!※「花粉症」+「花粉症も通年性アレルギー性鼻炎も両方」と答えた割合

実に3人に1人が花粉症であると感じているようです。

「通年性アレルギー性鼻炎」もしくは「花粉症」のいずれかを発症しているという子どもは5割弱。

不快な症状を感じている子供が多いことがよくわかります。

花粉症は遺伝する??

2012年にロート製薬が同調査をした際、お父さん・お母さんに「花粉症を発症しているか」という質問をし、お子さんの花粉症との関連付けを調べたところ、

両親が花粉症→子の花粉症発症率…43.2%

父親のみが花粉症→子の花粉症発症率…23.4%

母親のみが花粉症→子の花粉症発症率…32.8%

両親ともに花粉症ではない→子の花粉症発症率…11.6%

という結果が出ました。

両親ともに花粉症の子どもと両親ともに花粉症ではない子どもとの発症率の差は30%以上。

片方の親が花粉症というだけでも罹患率はグッと上がってくるので、花粉症と遺伝は密接にかかわっていることがわかります。

出生順で率が変わる!?

ロート製薬さんの調査では、他にも驚くべきデータがありました。

なんと花粉症は、上の子ほど出やすい傾向があるとのことなのです。

アンケート調査によると、

☆第1子罹患率…39.7% ☆第2子罹患率…29.2% ☆第3子罹患率…28.6%

とのこと。

発症年齢は

0~5歳までに発症が43.4%、0~10歳までの発症は80.4%

子どもの罹患率と、発症の低年齢化は年々深刻な数字になっています。

子どもの花粉症の特徴

目がかゆい、鼻水が出る、鼻が詰まる、頭が痛い…など、大人と似た特徴はもちろんあるのですが、それ以外にも特徴があります。

・目や鼻の不快症状はなさそうに見える子でも、花粉のせいで頭がぼんやりしていることがある

・鼻の粘膜が弱いため、鼻血が出やすくなる

・鼻水に粘り気がある

・花粉症に伴う微熱が出ることがある

・鼻のかみすぎで中耳を痛めやすい

・目の腫れやむくみ

などなど、ざっと挙げただけでも大人とは違う症状がいくつもあります。子ども特有の症状のためそばにいる大人も気付いてあげにくく、子供にとっては苦しい時間が長引いてしまいます。

まさかの痒みも花粉から…!?

花粉は皮膚の痒みも伴います。

普段は平気なのに花粉の時期になると身体がかゆくなるという人は花粉による蕁麻疹などを疑ったほうがいいかもしれません。

花粉が人の肌に触れると皮膚から体内に侵入し、アレルギー反応を起こすとも言われています。

痒みは皮膚の薄いところ、弱いところに出やすい傾向があります。

(肘や膝の内側、首など)

しかし、もっと意外な場所に痒みを伴う場合が…。

それは、まさかの陰部…なんです!

春先の股間の痒みは花粉が原因のことも…

アレルギー症状が強いお子さんには、花粉が原因で陰部の痒みが出てくることが稀にあります。

花粉で皮膚湿疹が顔や首に出ているのと同じような痒みを伴うため、突然の子どもの訴えに戸惑ってしまう親御さんも多いようですが、花粉症が出ている時期なら花粉を疑ってみましょう。

下着を着けているため花粉が直接患部にくっつくわけではないのですが、身体が花粉に反応している時期には身体全体がアレルギーを発症しているような状態なので、皮膚の弱い部分にその症状が出てしまっていると考えられます。

すみやかに病院を受診し、適切な処置をしてもらいましょう。

服薬や塗り薬で2~3日あれば痒みがおさまることがほとんどのようです。

受診科に迷ってしまいますが、小児科や皮膚科で診断が可能です。

痒みはイライラや注意力散漫の元になりますので、早めに症状を抑えてあげられるように子供をよく観察してあげてくださいね。

おわりに

私にとっても憂鬱なこの時期。。。

温かい日差しは嬉しいのですが、花粉が辛くて辛くて…。

子どものクラスにも花粉症が原因でお休みする子が数人いるらしく、その凄まじさに衝撃を受けています。

花粉は飛散量が年々増加傾向で、特に湿度が低い地域ほど有病率は高いとされています。

東京都では、1983年から定期的に花粉症患者実態調査を行っており、2017年には「第4回東京都花粉症患者実態調査」の結果が発表されました。

1980年代には10人に1人の割合だったのに、2017年には2人に1人が花粉症を有病しているとのことで、今後罹患率はさらに上がっていくものと推測されます。

自然との共存は避けられないため、予防策や治療でこの時期を乗り切るしかありません。

 

この時期のお子さんの体調の変化には特に注意してあげてくださいね!!

 

お出かけ前にワンプッシュで花粉予防!!

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