父親の家事参加が子供に与える影響って?父親が家事をする姿を見て育った子はお手伝いを進んでするという統計結果も。

生活

「子供が全然家の手伝いをしてくれない」

お子さんがお手伝いをできる年齢に達しているにも関わらず、全然協力してくれず困っている親御さんを時々見かけます。

手伝ったらお小遣いをあげる、好きなおやつを食べさせてあげる…というような方法を取られているご家庭もあると思いますが、それは労働に対する「対価」があるからやっているだけに過ぎず、「家族のために」という思いが子供の中に芽生えているかどうかは甚だ疑問です。

子供が自発的にお手伝いをするようになるには一体どうしたらいいのでしょうか。

子供にとって父親が家事をするかが大きなカギ

「お父さんが家事をしている姿を子供に見せること」

子供がすすんでお手伝いをするためには父親が家事を積極的に行う姿を間近で見ることが非常に効果的だ、ということが厚労省の「21世紀出生児縦断調査」で浮かび上がっていたことをご存知でしょうか。

※この調査は2001年に出生した子供と2010年に出生した子供を長期にわたり継続して観察しています。この2つの年度の子供達を調査・観察して比較対照することで、今後の少子化対策に役立てようという目的でこの調査が行われているそうです。
厚労省HP→21世紀出生児縦断調査(平成22年出生児):調査の概要

小学6年生に成長した子供約3万2千人とその保護者に2013年にアンケートを実施したところ、父親が家事をよくする家庭と父親が家事をほとんど・全くしない家庭では、子供の家事参加率に大きな差があったそうです。

グラフからもわかるように、父親の6割ほどが何らかの家事をしています。

この中でも父親が家事を「よくする」と回答した家庭の子供のうち、85.5%が家事を手伝うと回答しています。

対して「ほとんどしない・まったくしない」とした家庭の子供のお手伝い率は76.8%しかなく、8.7ポイントの差がありました。

まずはパパを教育!?

近年は共働きも増え家事分担が当たり前になりましたが、夫婦で協力して生活をしているにも関わらず、一切の家事を妻任せという家庭も根強くあるそうです。

その理由の一つが「稼ぎの違い」。妻はパートで小遣い稼ぎレベル、自分は正社員で家族のためにがっつり稼いでいるんだから家の仕事は自分はやらない、という理論。

夫600万、妻300万の収入ならば、自分の方が2倍稼いでいるんだから家事育児の負担は1/2、という収入に対して割合を決めてしまうパターンもあるそうで。

仕事・家事・育児を一手に抱えることがどれだけ大変か…。自分の時間が一切取れないうえ夫も非協力的だと泣けてくるレベルです。

日本人男性はなぜ家事に参加しないのか

外国では日本とは比べ物にならないほど男性も家事育児に協力的です。なぜこのような差ができるのでしょうか。

理由①「男は外で仕事、女は家で家事育児」の思考がいまだに根強い

そんな考えは今の時代に通用しないとわかりつつも、日本人の心に深く刻み込まれているこの風潮。おじいちゃんおばあちゃん世代ではまだこの考えの家庭も多くあったでしょうから、それを見て育った子供・孫世代でも無意識のうちに受け継がれているのかもしれません。

理由②夫の長時間労働

世界の中でも長時間勤務だと言われている日本人男性の働き方。近年はワークライフバランスで、社会全体がなるべく早く帰る傾向にはなってきていますが、それでも朝早くから真夜中まで勤務している人も大勢います。時間がなくて参加したくてもできない方も多いようです。

理由③やったことがない、うまくできないからやらない

日本は男の子に比べると女の子に手伝いをさせる傾向が強く、幼いころから手伝いをほとんどしてこなかった男の人は数多くいます。今までやってこなかったことを結婚してからするよう言われてもその習慣がないので抵抗を持つことが多いようです。

理由④絵本にも浸透

子供が生まれてから絵本を読む機会が増え気付いたのですが、お母さんが家でご飯を作ってお父さんが会社から帰ってくるシーンを含む絵本がかなり多かったです。中にはお父さんがご飯を作るという内容の本などもありましたがごく少数でした。絵本の世界からして男女の役割をきっちり分けてしまっている感じもしたので、子供はそういうところからも潜在的に学んでいくのかなぁ…と思いました。共働きが当たり前となっている今ですから、今後は男女の枠を超えた絵本がたくさん出てくるといいなと思います。

理由⑤妻の言動

これが最大の理由と言えるのかもしれません。

そのくらいやって当たり前と上から目線の態度で指示をされやる気がしない、自分では一生懸命やったつもりだけどダメ出しばかりされる、やったものをやり直された、感謝の言葉がない等々、家事をしても認められない、感謝されないという、以前手伝ったときの妻の言動が夫の心にいつまでも嫌な記憶として残ってしまい、手伝う気にならないという意見が多いです。

家事は完璧じゃなくていい

何事にも真面目な日本人は、世界から見ると何事も完璧にこなそうとする民族に映るそうです。

3食手作りな上1回の食事で出す料理の品数が多かったり、電車が1分も狂うことなくホームに停車したり…。

日本国内にいるとそれは普通のことに思えますが、外国ではそこまできっちりしていないのが日常です。

日本にいながら海外を引き合いに出すのはおかしな話かもしれませんが、要は家事にそこまで完璧を求めなくてもいいのではないかということです。

「こうでなければならない」が日本人の中にはとにかく多い。こうでなくても大したことないことが実は多いのではと個人的には思っています。

どうしようもなく疲れている日の夜にフラフラしながらキッチン周りを片付けなくたっていいし、3食手作りにこだわらなくたってお惣菜やレトルトの日があったっていいし、洗濯物だって急ぎのものでなければ今すぐやらなくたっていいし…。

少しアバウトさがあるほうが家事の負担から少しは解放されるし、家族にも手伝ってもらいやすくなります。

自分にも相手にも完璧を求めないことが家事を楽しく楽にこなす方法と言えるでしょう。

子供の将来のために夫婦で協力を

前述のとおり、手伝ってもらう相手に完璧さを求めるのは無理があります。それは人それぞれに基準が違い、それまでの経験も異なるからです。

家事をやり慣れている人からしたら何でもないことでも、それは初心者の人には非常に難しく時間がかかることかもしれません。それを見越したうえで夫を家事に引っ張り出すのです。

夫婦でお互いを尊重し支え合って家事育児を分担できている家庭以外、夫に家事を手伝ってもらうことは並大抵のことではないかもしれません。しかし意識を変えてもらわなければ、負の連鎖はずっと続いていきます。

もしあなたのお子さんが男の子でしたら、結婚したお嫁さんに同じような苦労をさせたいですか?

お子さんが女の子であれば、家事に一切協力しない相手と結婚したいと言われたときに心から賛成できますか??

男の子も家事をやることが当たり前で女の子も仕事をするのが当たり前だという意識は、幼いころからの家庭環境に大きく左右されるということを親は強く認識しておかなければなりません。

夫婦でその姿を日常的に子供に見せることが一番効果があるのです。

夫に家事参加してもらうには

男性も家事ができるほうが家庭にプラスが大きくなります。

子供にその姿を見せることで夫婦ともに協力しながら生活を営んでいることを示せるし、万一妻が体調不良等で休養しなければならない時でもそこまで焦ることなく家事をこなせます。仕事も家事もそうですが、どちらかに何かがあったときにもう片方が何もできない、では困ります。リスク分散の意味でも仕事も家事育児もお互いができるに越したことはありません。

さて、家事に非協力的な夫に協力させるにはどうしたらいいでしょうか。

妻が変われば夫も変わる!?

家事育児は本来夫婦の協力のもとあるべきなのにまったくやらない夫を見て「なんで協力しないんだろう」って妻側に不満が蓄積されますよね。

でも、怒り口調で家事の指示をを夫にするようでは夫はますます動かなくなります。

妻の言い方一つ・態度一つで夫の意識が徐々にですが変わる可能性は秘めていますよ。

お互いに気分よく家事ができるように

夫に手伝ってもらう時に妻側が注意しなければならないことがいくつかあります。

よそのご主人と比べない

「〇〇さんちの旦那さんはよくやってくれてるのにうちは…」などと言われても誰もいい気はしませんよね。「なんであなたは…」というような発言はグッと飲み込み、ストレートに手伝ってほしいと言ってみましょう。

マイルールを押し付けない

自分のやり方と違うからとやってくれていることに文句を言うのは筋違いです。それはあなたの中の決まり事であって夫には関係ありません。どうしても気になることはやんわりとそれとなく伝えるか、夫が家事をするのが習慣づいた後にしましょう。最初から色々言ってしまうとそれだけで夫のやる気は減退します。まずは「やってくれた」というところだけに集中しましょう。

頼むときは上からいかない

「そのくらいやって当たり前でしょ」という態度では夫は動きません。色々思う気持ちを抑えて「これをやってくれるととても助かるからお願いしたい」など、わがままな子供を諭すような感じで指示したほうが夫の心には響きます。

やってくれた時は「ありがとう」を忘れない

夫のしてくれた家事があなたが理想とする仕上がりではなかったとしても、文句を言うのではなくまずは「ありがとう」と言いましょう。「やってくれた」という事実にだけ目を向けて、感謝を素直に伝えることで次に繋がります。次に繋がることが繰り返されれば夫の家事参加はやがて習慣に変わっていきますよ。

感謝の気持ちは惜しむことなく相手に伝えましょう。

おわりに

男女の働き方がこれだけ変動しているのに、いまだに男は外で仕事・女は家で家事育児という考え方が根深く残っていることに違和感をすごく感じます。

女は働きにも出る、家事育児もしっかりやる、という風潮は少子化をどんどん加速させるだけ。

今の子供達が大人になったときに子育てがしやすい環境であるためにも、家族みんなで支え合っている姿を直に見せる必要があるでしょう。

お父さんが家事をせず子供にだけお手伝いをさせていると「お父さんは何で手伝わないの?」と子供は疑問を持ちます。そこで「お父さんは家族のために働いているから」と答えてしまうと子供の中で「家事は女がするものなんだ」と誤った認識を持ってしまいます。

お父さんが家事参加することは子供のための生きた教育です。

最初はなかなか腰が重たいかもしれませんが、家族で一緒に家事をすることを習慣づけることは子供のためにも夫婦のためにも夫本人のためにも絶対必要です。

妻が夫より後に死ぬなんて言いきれません。もし妻がいなくなってしまったときに家事ができないと、子供や周りに負担をかけることになり、煙たがられてしまったら本人が一番かわいそうですからね。

 

お子さんにお父さんが家事をする姿を見せること。

 

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