子供にはできるだけきれいな言葉を話してほしい、と願う親は数多くいらっしゃいます。子供の成長に影響するのは親だけでなく、お友達だったり先生だったり様々な人間が関係してくるのですが、子供が幼いうちから話しかけているのは傍にいる親。子供の言葉遣いは身近にいる大人からの影響が最も大きいと言われています。
あなたの話し言葉がそのまま子供の言葉として蓄積されていったとしたら…。
話し言葉で育った環境がわかるというのは本当にその通りだと思います。
ドキッとした方は今日から言葉に少しずつ意識を向けていきましょう!
まずは大人の意識から
実は私は言葉に自信が持てない大人の一人です。特に怒っているときはどうも言葉がひどくなりがちで、自覚しているにもかかわらずなかなか直せずに困っています。冷静に言葉を選びながら子供を叱れたらどんなにいいだろう…。自分の未熟さに日々反省ばかりです。。。
そんな私ですが、普段の言葉遣いで気を付けていることがいくつかあります。まずはそれをご紹介しますね。
「ら抜き言葉」は使わない
「食べれる」「見れる」「来れる」など、今では普通に使われているので違和感を感じる方は少ないかもしれませんが、我が家ではこれらはアウトです。単に私が「ら抜き」に抵抗があることと、「~られる」と言う方が響きが綺麗ですし、客観的に聞いたときにきちんとした言葉で話しているなと感じるからです。今の国語では「ら抜き言葉」は間違ったものとして位置づけられているそうです。
とはいうものの子供が成長した時に「ら抜き言葉」を使ったとしてもそれはそれで本人の自由かなとは思っていて。ビジネスシーンではもちろんNGですけどね(苦笑)。
現代では若者だけでなく中年から上の世代でも「ら抜き」が浸透していると統計で出ているし、言葉は日々変化・変形していくものですからこのような事態も仕方のないことなのかもしれません。
「ら抜き言葉」の見分け方
「~よう」が付けられる言葉に注意!!
「食べれる」→「食べよう」・・・・・・「食べられる」
「見れる」→「見よう」・・・・・・・・「見られる」
「来れる」→「来よう」・・・・・・・・「来られる」 など
上記のように「~よう」がくっつけられる言葉は「ら抜き言葉」に変形されがちな言葉です。少し意識することで「ら抜き」を防ぐことができるかもしれませんね。
「ヤバイ」「マジ」を使わない
かわいい、すごい、美味しい、かっこ悪い、危ない、汚い…等々、肯定でも否定でも全て一言で済ませることのできる「ヤバイ」&「マジ」。ある意味便利な言葉かもしれませんが、「ヤバイ」&「マジ」という言葉じゃなくても様々な言葉で言い換えられるのだからこの言葉で済まさないことを意識しています。
子供のボキャブラリーを増やしたいから、というのが一番の理由ですね。その時その時に一番適した言葉を選択して使ってほしいな、と勝手ながら思っています。
小さい子が「マジで!?」「ヤバイヤバイ!!」と話しているのを聞くとなんか違和感を感じてしまうので…。
「超~」も封印
ヤバイ、マジ、と並んで超~というのもとても軽薄な言葉に思えるので極力使うのを避けています。どの言葉も学生時代に自分も頻発していた言葉なんですけどね…(汗)。
聞いたときの印象が、汚らしかったり軽薄さを感じてしまう言葉は子供にはなるべく聞かせたくないな、と…。
その他にも全然いい、全然大丈夫、などの言葉は避けています。全然、という言葉の後には否定形がくるのが正しい使用法なので、まずは正しい使い方を優先させています。
私の親は「ヤバイ、マジ、超~」なんて一切使っていなかったのに、学生時代に周りに合わせて自分も使っていましたので、いつか我が子もそうなるのだろうと覚悟はしています。それも子供なりのコミュニケーションの一つですものね。それを止めようとまでは思ってはいません。
以上が言葉の中でも私が特に意識している点です。
あくまで私がこの方がいいだろう、と勝手に思ってしているだけの話です。
今のところ子供達には上記のような言葉はさほど浸透はしていません。
学校でお友達が話していたら合わせているかもしれませんが(苦笑)。
できるだけポジティブな言葉を選ぼう
同じ植物を2つ用意し、片方には「綺麗だね、素敵だね」とポジティブな言葉を、もう片方には「汚い、変なの」などのネガティブな言葉を掛け続けると、ポジティブな声掛けをした方は生き生き元気に育つけれど、ネガティブな声掛けをした方はだんだん元気がなくなってくる…という話を聞いたことはありませんか?
参考にどうぞ→https://nazology.net/archives/9534
植物に言葉が理解できるのかはわかりませんが、人間はポジティブな言葉とネガティブな言葉をきちんと理解することができます。
もし大人から子供への声掛けがネガティブなものばかりだったら子供の口から出てくる言葉もマイナスの言葉ばかりになってしまうかも…。
今日からネガティブな声掛けをやめてポジティブなものにしていきましょう。
~しなさい、ではなく、~しようか
帰宅後すぐお菓子を食べようとする子供に「手は洗ったの?早く洗いなさい!!」とよく言ってしまうのですが、誰でも命令されるのって嫌ですよね。「しなさい」といわれると「今やろうと思っていた心」に反発心を与えてしまいます。「○○しようか」と言われた方が子供も意外にすんなり言うことを聞いてくれるものです。
「自分がそのような言われ方をされたらどう思うか」と基本に戻ることも必要です。
ウソでしょ!?、ホントに!?、は子供を傷つける可能性アリ
「今日は学校で先生に褒められたよ」「今日はテストでいい点数取ったんだ」と喜んで報告してくる子供に「ウソ!?」「ホントに!?」と第一声目で声掛けしまうと、子供はどう思うでしょうか。
自分は信用されていないのかな?と喜ぶ気持ちが萎えてしまい、変に誤解を与えてしまう可能性が出てきてしまいます。
子供が自分に起きた出来事を親に報告してくるときは「良かったね」「それは嬉しいことだね」「痛かったね」「悲しかったね」などまずは共感の気持ちを出しましょう。
その上で話を掘り下げて、子供が言いたかったことを子供の言葉で伝えるように促します。子供が言いたいことを親が先回りして言ってしまうのはNG。少し時間がかかったとしても子供の話す言葉を聞いてあげて、その上で言葉がおかしい箇所があれば教えてあげるようにします。
無意識に出てしまう自分の口癖。
深い意味はなくても相手を不快にさせていることもあるかもしれません。
子供にその口癖がうつる前に、自分の普段の言葉を冷静に見ていかないといけませんね。
ポジティブな言葉の効果
「どうせ自分なんて」「あの人はいいなぁ…」などネガティブな言葉ばかりを口にしていると周りにいる人間もどんどん減っていってしまいます。
逆に少し無理してでもポジティブな言葉を使っていればその言葉に自分が励まされて気分が前向きになり、周りに人も寄ってくるようになります。
子供にお友達をたくさん作ってほしければ、毎日ポジティブワードのシャワーを注ぎましょう。人が寄ってくるということは、人生をより豊かに、より充実したものにするチャンスが巡ってきているということ。
素晴らしい仲間に恵まれると人生にグッと深みが増します。
マザーテレサの言葉にこのようなものがあります。
言葉→行動→習慣→性格→運命…と変化していますね。
言葉から始まったことが運命に変わる…。
言葉の持つ意味、使い方、使う場所によって運命さえ変わる、ということを示したもののような気がしてなりません。
言葉一つで運命が変わる。
親の言葉一つで子供の運命も変わるのかもしれません。
自分の使う言葉の一つ一つを見直し、吟味し、きちんと責任を持って発言しようと思うきっかけになりそうです。
おわりに
私が義母に言われた言葉ですごく心に残っているものがあります。
「悪いことをした以上に、それが習慣化することの方がもっと悪い」
何のタイミングで何をしたときに言われたのかはすっかり忘れましたが、これって様々なことに当てはまるな、と思って今でも印象に残っています。
私に当てはめていえば…
子供を叱るときに傷つけるような言い方で叱ってしまったことがあった。その時は反省したはずなのに次に叱るときもまた似たような言葉を使ってしまっている。その次もその次も…。気付けばそれが習慣化してしまっている…。
こんな言い方悪いな…と自分でわかっていたのに1度でやめずに繰り返して習慣になってしまった。これが一番悪い、ということです。
大人になると「それはどうかと思うよ」と注意してくれる人も子供時代と比べて極端に減ってきて、自分の間違いに気づきにくくなるものです。だから気付いたときが変わるチャンス!
自分の意識を変えるのはとても難しいことです。でも変えられるのは自分しかいません。
小さい子供は親を絶対的なものと信じて頼ってくるのにその親が間違った言葉を使い、間違ったことを言っていたとしたら、大きく成長した時に自分の親が間違っていたと気付いたときのショックも大きいでしょう。
私も今から変わらなければ…。
「言葉は心にパンチを与える」
これは長女が小学校1年生の時に担任の先生が教えてくれた言葉だそうです。
目には見えなくても、言葉の持つパワーは強い。いい言葉にも悪い言葉にも心は影響を受けやすい。
何よりまずは言葉選びからですね。
言葉一つでも心は大きく影響を受けます。
子供に素敵な未来を与えられるよう、大人が言葉選びを間違えないようにしないといけませんね。
言葉を通じて幸せを感じる子供がどんどん増えますように☆
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